グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

センダンの伐採

2024年2月24日 から Mat Grimm | 0件のコメント

この一、二週間、雑木の伐採を巡っていろいろと頭を絞っている。放置していた私有地に生えた雑木が大木化してその枝を県道のうえに伸ばしており、除去しないと台風など強風で通行する車や人に落下して大きな事故につながる。実はこの土地の地主であることを認識していなかったので、この大木が道路上に枝を伸ばしていても、他人事のように見ていたが、ひょんなことから相続した土地であることを知った。20年くらい前に畑を分断するように新しい県道ができたが、その時に分断された土地の片方であったのである。私が子供のときの記憶にある小高い丘のような畑はその基盤整備で風景がすっかり変わってしまい、地理的感覚が全く働かなかった。相続してから10年くらい経つが、全く手を付けていなかったので、完全に原野化してシュロやセンダン、名前も知らない雑木が生えて成長し、密生している。
まずは周囲の低木を除去することから始めた。恐らくモチノキではないかと思うが小さな赤い実をつけた常緑樹がセンダンの大木の周囲を埋めている。この木の枝が光を求めて近くの木の枝を縫うように伸びており、単に太い幹を切断して引き抜こうとしても枝が絡んで取り出せない。絡む枝を切り離しながら、最後に主幹を切断する。これらを畑の脇に積み上げていたら、トラック1台では済まない容積となった。乾燥後に焼却するつもりだが、次の冬になりそうである。晴れた日は毎日、2-3時間を費やして生木の伐採とその整理をやって、1週間でほぼ終わった。次に目立つのがシュロの木で7,8本伸びている。シュロも勝手に生えるらしい。シュロはほぼ真っすぐ上に延びるので道路の通行には支障ないが、倒れるとやっかいなので除去しておくことにした。義理の弟に手伝ってもらい、ロープをシュロの高い位置に縛りつけ、一人が幹を切断し、一人が倒したい方向に引っ張り、道路上に倒れないように誘導する。シュロの幹は繊維状の網で覆われているので、そのままではノコギリの刃に絡んでうまく曳けない。鉈で網を除去し、つるつるの幹を露出させてから、ノコギリで切断する。ほぼ、自力でできる限りの伐採はおこなったが、道路側に枝を伸ばしている3本のセンダンの木と1本のシュロの木はプロに任せることにした。道路に近くて倒しても道路に転がってしまいそうであり、県道なのでひっきりなしにトラックや乗用車が猛スピードで通り過ぎている。
当初は大木の邪魔な枝を掃う事だけを考えていたが、最も太いセンダンの木の幹回りは両手でも届かないくらい太く、枝を掃っても木の成長は止められそうもない。いつの間にかまた、枝が伸びてその伐採に悩むことになることが明らかである。また、通行制限しないと問題の木の伐採は無理と判断した。
知り合いに相談して、通航制限の手続きを伺った。県の土木事務所に行き、通航制限の申請書とその説明を聞いた。手続きは申請書に通行制限する路線と期間、片側通行か通行止めか、責任者と連絡先を記入し、保安図(標識、工事予告看板、交通整理の配置図等)と道路使用許可証のコピーをつけて申請するという。道路使用許可証は警察署で申請してもらう。警察署にも行き、手続きを聞いたが道路の使用配置図が必要で看板や交通整理の人やコーンの配置を示したものである。そして、1件当り¥2300の県証紙を貼って申請する。これらを自らやれないことはないが、ここにエネルギーを集中するのは自分の本意ではない。
知人にプロの伐採業者を相談すると某森林組合を紹介された。早速、訪問して見積もってもらうことにした。するとやはり、高所作業車を道路に止めて、枝を切り詰めてから伐採をするらしい。高さ15mまで作業台が伸びるらしい。
色々調べて到達した結論は業者に丸投げということになったが、現地を何度も歩き、低木を伐採して徐々に空間ができて見通しが良くなると大木の伐採が自分の力では及ばない作業であることを確信できた。当初のもやもやは解消されて今は整理されている。何事も向き合ってできることを進めていくとやがてはっきりと道が見えてくるものだなあと思っている。それとも、単に年を取って、リスクをとらなくなっただけかもしれないが。

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一月の農作業

2024年2月1日 から Mat Grimm | 0件のコメント

一月もあと数日で終わる。休息の月というか、寒くてどうしても屋外作業が減ってしまう。ところが、実はこの時期は土木作業にはもっとも適しているのである。力仕事をすると暖かくなり、寒さが気にならない。駅伝やマラソンが冬に行われるのは同様の理由と考えられる。力仕事として、水路の泥上げ、農道の拡幅、田の均平化などの作業があるが、まだ手がついていない。28日にはジャガイモの植え付けを行った。48mの畝長に株間40㎝で植え付け、120ケの計算値であるが実際には115ケを植え付けた。メークイン37ケ、男爵40ケ、きたあかり20ケ、メークイン(自家イモ)18ケである。ジャガイモは井原豊氏のやり方を踏襲しており、即効性のある化成肥料(過リン酸石灰、塩化カリウム、硫安)を使い、黒マルチで保温と雨除けをする。イモは50g程度に切りそろえている。購入したイモは5kgで50gとすると100ケ取れる。重量を計りながら、切ると無駄なく目標個数を切り分けることができる。昨年5月末に収穫して保存中に芽が出て、もはや食べられないジャガイモがあり、このイモも種芋として18ケ植え付けた。生育を比較してみる。
今、作業中で空いた時間があれば1,2時間程度行っているのが玉ねぎの除草である。今年は例年より、暖かいのか、雑草が青々と茂っている。11月に苗を定植してから、初めての除草である。もっと早くすれば、楽なのにと思いながら、除草している。まず、鍬で玉ねぎの株間を縦か横方向に草を土といっしょに削る。7条植え(条間20㎝)で株間は15㎝なので鍬の幅とほぼ同じで、慎重に鍬を条間、あるいは株間に入れる。30mの畝長なので、1回に10mずつ行った。次に手で玉ねぎの株周囲の雑草を除去する。これをしないと玉ねぎは雑草と栄養を競合することになり、大きく成長できない。大事な作業である。手ぐわを使って、周辺の土に鍬をいれて土をほぐす。すると雑草を引き抜きやすくなる。1回に10mの片側くらいしかできない。計算では18時間くらい要する。今年はこの作業後に追肥をする予定である。ニンニクやラッキョウも同様に除草する。
今日、30日にぶどうの剪定を行った。1月中に行わないと樹液が動くのでダメージが大きくなる。確かにかなり強めの剪定をおこなったが、樹液は滴り落ちない。切断面には腐敗防止の樹脂を塗る。ブドウの剪定は今年で実質、3回目くらいだが、やっとコツがつかめてきた。基本は昨年、新しく伸びた枝を二芽くらい残して切り詰めるが、全体を見て、将来の樹形を想定して、それから外れる枝、混んでいる枝や違った方向を向いた枝を切り落とす。

ジャガイモの植え付け

玉ねぎ畝の除草

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お火焚きに初参加

2024年1月15日 から Mat Grimm | 0件のコメント

地元の鰹宇神社のお火焚きがあることを年間行事カレンダーを見て知っていたが、昨日偶然にそれが今日であることに気づいた。鰹宇神社は車で5分の距離であるので、少雨ではあるが、行ってみる。正月のしめ縄飾りがひとつあるので、それを処分するためにも行く理由がある。果たして、神社に近づくと参道に車が駐車してあり、遠くからでも境内から煙が立ち昇るのが見え、お火焚きが確認できる。そこではいつもの神主さんを中心に大きな焚火を囲んで、世間話をしているようである。しめ縄飾りをそこへ投げ込み、燃やす。焚火からの熱線で離れていても熱いくらいである。お火焚きの当番は西吉田という集落で、朝8時からとなっていたが私が到着した8時半過ぎには、焚火の木はかなり燃えてしまっていた。少雨であったが、次々と参拝者が車で到着しており、意外と根強い人気があるのだなあと感心した。そして、帰ろうとすると神主さんが手で指し示す方では焼きもちの振る舞いがあり、近づくとご婦人方が焼きもちと焼きみかんを作っている。焼きみかんは食べたことがないので、一部、黒く焦げたミカンをもらった。熱くて皮をむくのも大変なので、ポケットに入れて、本殿に参拝することにした。先客がいて実に丁寧に祈りを捧げていた。今日は月曜なので、勤め人はとても参加できないであろう。そこで年配者が集まることになる。神社の静かな時間と森に囲まれた空間にいると不思議と心が落ち着いてくる。養老先生がテレビ番組で言っていたが、教会とか、神社やお寺などは目的があっていくというよりも、用もなく行って時間を過ごすという場所で、宗教とはそういう身体的なものだそうで、なるほど我々シニアにとってはとても心地良いものであると納得する。お火焚きは初めての参加であったが、来年も行こうと思う。

新年のご挨拶

2024年1月1日 から Mat Grimm | 0件のコメント

古希を過ぎて、年賀はがきによる挨拶を辞める人が増えています。私は今回、いつものように準備しましたがどうしたものかと考えています。そこで電子的にご挨拶を試みようと思います。メールで送付するのがいいかもしれませんが、一般的なご挨拶はここに掲載することにします。
2024NYCard

2023年も残り数時間となりました。本当に一年が早く過ぎていくのを感じます。2023年はどういう年でしたか。私にとって、農業はリタイア後の新たな活動のフィールドでこれまで新製品開発でやっていたことを今度は土を相手に植物の生育・収穫(製品開発)を目指すということで、知恵を絞って問題解決を図るという意味では同じとも言えます。もちろん、会社員時代では企業間競争も激しいのですが、組織がブランドを持ち、販売力があり、組織の一員であるということで、ありがたいことに生活するうえで十分なお給料をいただいておりました。ところが、一人で野菜を作ってみて、売ろうとしてもノウハウもなく、野菜の差別化やブランド力もないし、個人の農業で食べていくことの難しさを改めて実感しております。しかし、一方で小農(家族規模の農業)は工夫次第でいろいろ展開ができ、面白いと思います。例えば買い物不便エリアへの車での野菜販売など。SDGsという目標の達成には重要な要素ではないかと考えています。企業は最大利益を追求するという宿命があります。これと地球温暖化をはじめとする地球規模での環境維持という制約がすべての企業に課されることになります。将来的には企業活動の地球環境に与える影響のアセスメント無しには活動が許されなくなるのではと思います。小農はうまくやれば生物多様性や自然を損なわないで食料生産ができ、地産地消の地元需要に応えることができます。環境維持に沿った活動と言えます。

一夜明けて、新年を迎え今年も地元の神社に初詣してきました。昨年は見逃した獅子舞を今年は見ることができました。獅子舞は香川県ではどの地域にも根付いている郷土芸能です。私が属している神社にも8つの獅子舞のグループがあり、秋祭りにはその全てがそれぞれ独自の獅子舞を披露・奉納します。お正月に奉納するのはこの獅子舞を維持・発展させようという有志の集まりである「十獅会」の行う獅子舞です。それぞれのグループの獅子舞を取り入れて一つに融合させた獅子舞です。地元の小学生にも獅子舞の楽しさを教えており、年々若い人達の参加が増えているようにも思います。

 

長芋・ヤマトイモの収穫

2023年12月31日 から Mat Grimm | 0件のコメント

長芋は2年目、ヤマトイモは初めての栽培である。長芋の種芋を5本購入して、4月25日に植え付けた。クレバーパイプという塩ビパイプを使う。昨年はうまくイモがパイプ内で成長してくれたが、その長さが不十分であった。そこで、今年は畝に鶏糞を漉きこんだ。また、地上にツルが伸びてその重量が半端なものでなくなり、支柱が倒れたので、今年は支柱とキュウリネットは同じだが、両端に杭を打ち込み、杭にネットの端を鋼線入テープ紐で通し、あるいは支柱に巻き付けて、杭に固定した。しかし、結局、ネット面に対し直角方向からの力に弱く倒れてしまった。倒れ防止には60°の角度で足を面に対して両側に三角形を形成するつっかい棒が必要の様である。次回の課題である。
5本のクレバーパイプを掘り起こして、芋がパイプの入口に位置しており、成功を予感させたが、いざ取り出してみると、芋は入口で団子のようにつぶれた形状であり、長い棒のようには成長していなかった。まるでパイプ内に障害物があるように止まっている。5本すべてのパイプでそうなっている。パイプに詰めた土が固かったのかもしれない。昨年と同じ畝に植えているので連作障害かもしれない。この圃場は花崗土を入れてあり、土地は痩せているが、粘土質ではない。さらさらとした山土である。パイプに入れる土の量が多かったのかもしれない。
ヤマトイモは別名イチョウ芋というが形状はイチョウの葉のようで決して見栄えは良くない。行きつけの種苗店にあることは知っていたが、長芋の方が食べ応えすると思い、選択していなかった。近所の先輩シニアI.Kさんは作物管理がうまく、花も野菜も上手に作る人でいつも見るたびに感心している。その人からヤマトイモの種芋の余りをたくさんもらった。いろいろ、作ってみたが、結局、このヤマトイモが土に合っているのか、定常的に作る作物として残っているという。空き畝があるので、結局、5月4日にヤマトイモ18株、6月10日に残りの小株20株を植えた。後半の畝はネットも張らず、支柱を立てただけである。だから、蔓が繁茂しにくい環境となった。この圃場は小高い南北の尾根筋の西側斜面にあり、やや日当たりの短い土地で思ったほど乾燥しない。これまで、さつまいも、ジャガイモなどの放任栽培しか行っていない。イチョウ芋の畝の枯草や支柱・ネットを片付け、スコップで掘り起こしていくと、ところどころにヤマトイモの塊りを掘り当てる。思いのほか、しっかりと成長している。夏の間には蔓が茂っているものの、夏草はとても太くて強盛で陽射しや栄養の争奪戦に人工的に選別された野菜類は生き残るのは難しいだろうという気がしていた。ヤマトイモの成長ぶりを見るとやはり、土地に合っているのかもしれないと思う。放任栽培でもそれなりに成長している。

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さつまいもは小さいめがベスト

2023年12月4日 から Mat Grimm | 0件のコメント

今年のさつまいもは大きさが小さめであり、一株からたくさん獲れた。まだ少し、掘り出していないものもあるがほぼ終わりである。さつまいもは10℃以下で傷んでしまうので、冬の保温が大切である。地下に深い室を作れば、保温に最適だが、最低気温が10℃未満となる12月3日にガレージに入れたままである。なにか良い方法を考えたいと思う。昨年は室を作ろうとして50㎝くらいビニルハウス内を掘って、もみ殻といっしょにさつまいもを埋めて保存を試みたが、穴の底に大雨が降ると水が浸透して、さつまいもが全部、腐ってしまった。どこでも掘ればいいものでもない。水が浸透してくるような場所では駄目である。今年は水が浸透しても溜まらないような場所に穴を掘って、保存してみようと思う。
さつまいもはご飯といっしょに炊き込んだり、みそ汁に入れたり、てんぷらにしたりといろいろ楽しめるが、やはり大学イモや焼き芋がおやつとして好きである。特に焼き芋は電子オーブンレンジの調理プログラムにあり、この条件でボタンを押すだけで、失敗しない焼き芋ができる。何度に保っているのかしらないが、45分間で出来上がる。今年は紅はるかとシルクスイート、土佐紅金時を作り、食べ比べているが濃厚に甘いのはやはり、シルクスイートである。紅はるかもシルクスイートとほぼ同等であるが、どちらか選択を迫られればシルクを取る。土佐紅金時は作り易く、甘さは普通である。焼き芋以外の料理に向いている。さつまいもは300gを超えると売れない。始めた頃は大きい方が喜ばれると考えていたが、焼き芋にすると大きいイモはどうしても熱が中心まで達しにくいのでおいしいものができにくい。てんぷらなどは大きいほど食べ応えがあり、厚く切っても油加熱で十分に全体に熱伝達し、おいしくなる。
いもの成長は土に依存するので、結局いろいろな場所に植えてみて、うまくできる場所をみつけるしかないのかと考えている。大きさは丁度良い大きさに成長する期間(定植から掘り出しまで)を見つける。収穫までに5か月(150日)前後かと思う。成長速度は土すなわち場所に依存するので経験的に見つけるか、試し掘りをして判断する。シルクスイートと土佐紅金時は最初のイモ蔓を4月20日に定植し、紅はるかを5月12日に定植した。そして、これらの収穫は10月10頃から始めている。5か月以上畑に置いたのでイモはやや大きめである。これらの購入苗から蔓が伸び、新芽がたくさん出て、株が大きくなった頃、6月27日に1株から1本か2本の蔓苗を取り、6月28日に定植した。シルクスイートは紅はるかや土佐紅金時に比べると株が茂るのに時間がかかるようだ。この2回目の株から収穫したのは11月20日から12月1日である。やはり5か月位の期間を要している。同じ5か月でも2次蔓の方がいもの数は多く、大きさも小さめである。理由は不明であるが1次蔓は痩せた畑に植え、2次蔓は水田跡に植えた。この違いかどうかさつまいもはまだまだ不思議なことが多い。収穫したイモを冬季保存し、春にこの芋から蔓をとり、さらにその成長した株から2次蔓を取り、狙った大きさに数多くイモをつけるように栽培することが目標である。

茎が太いほど、イモが太っている可能性が高い。

紅はるかの芋。15個くらいのいもが付いている。

紅はるかの別の株。ちいさめの芋が多い。

麦の種まき

2023年11月18日 から Mat Grimm | 0件のコメント

小麦はパンを朝食に食べているので作り始めたが23年産の小麦は結局、食べないままとなっている。今年の夏は異常に暑くて、保存に失敗してしまった。保冷庫を入手したのだが、じゃがいもや玉ねぎの保存に使い、小麦までスペースを割けなかった。今年はそれでも新しい品種に挑戦する。ミナミノカオリに代わりニシノカオリを作る。また、前回からライムギを作り始めたが、今年も作る。畝つくりはニシノカオリ用に1.5m幅の畝5本(約200m)、ライムギ用に3本(約90m)を施肥後にトラクタ耕耘して少しだけ高畝にした。施肥は窒素成分で5㎏/反相当の鶏糞を散布した。トラクタの爪を二山盛耕になるように配置して耕耘した。平面耕に近いが溝が深くなり、畝幅はやや狭くなる。通常の6条ではなく、4条播きとするので条間は窮屈でないはずである。種まきはニシノカオリはスキップシーダーで手動で撒いた。スキップシーダーは棒をスタンプし、引き上げると同時にその穴に種が転がり込むように機構化されており、種を送り出す円盤の穴のサイズを選んで1回の種量を調節する。購入量からすると2ー3粒がベストだが、4-6粒になってしまうので1粒±1くらいのサイズを選択した。遊休地だったので草が生い茂り、草刈りはしたものの十分に腐熟していなかったので、トラクタ耕耘しても草と土が半々に混ざった状態となり、種まきゴンベエは使えなさそうに見えた。スキップシーダーで株間10㎝くらいでスタンプしていくが1畝の種まきに2往復するので5本蒔くのに2時間程度を要した。ライムギは「種まきゴンベエ」を使用した。回転するベルトに窪みがあり、そこに種がトラップされて送り出される。ライムギの種は細長いので手持ちのベルトの窪みサイズでは1粒がせいぜいであった。そこで2回、重ねて蒔いた。種まきゴンベエはさすがに歩く速度で撒けるので3倍以上速い。1時間程度で種まきが終了した。11月16日に種まきして17日、18日は雨模様でどんどんと秋も深まっている。もし、発芽が不十分であれば追加種まきも考える。下の写真では畔に草を盛って草焼きしている。

雑草の残渣が多く、スキップシーダーで小麦を種まき

5畝に4条ニシノカオリ種まき

4条4畝ライ麦をゴンベエで種まき

長ネギの土寄せ

2023年11月10日 から Mat Grimm | 0件のコメント

ネギは不思議な野菜である。買ってきたネギの根元を少し残して植えておくと成長していつの間にかネギが取れるようになる。干しネギと言ってどう見ても枯れたネギが苗売り場にあり、買って植えると緑のネギに変身する。ネギを収穫しないでおくとネギ坊主になり、寿命を終えるが、ネギはいつの間にか世代代わりをして細いネギが生えていたりする。このネギを作り始めて4年目になる。徐々にではあるが栽培方法が進歩している。春播きと秋播きができるが、昨秋に種まきした苗と今春に撒いた苗を7月に定植し、2条植え株間10㎝で約40mの畝を作っている。大差はないが秋播きの方がやや苗が大きい。白い部分を長くするために土寄せをするが、土寄せし易いようにネギは畝の上ではなく、畝の底に近い溝底に定植した。土の代わりにもみ殻で株元を覆う。しかし、もみ殻は軽いので強風があると散逸してしまう。そこでやはり、壁を作ってネギを囲い、そこにもみ殻を投入する。成長に応じてもみ殻の深さを増すことでネギの白い部分を目標の25㎝超えを狙う。壁として水田用の波板や畔シートを使う。残る課題はやはり、雑草と虫害である。ネギは自分の影も嫌うくらい日光を好むらしい。だから、雑草で光を遮られると成長できない。できるだけ放任しないで最低限の除草をやっている。虫はネギの葉を食べるが昨年は放置しておいたが、2月頃にはすっかり再生して虫はいなくなっていた。恐らく冬の極寒期に絶滅したのだろう。年末年初のネギ需要期にはまだ虫は生きているので、今年は何か対策を講じなくてはならない。とりあえず、木酢液かストチュウでも散布してみるかな。すでに来年用にネギの種まきもしている。ネギは生命力が強くて作り易く、いつでも需要のある野菜であり、ますます作るのが楽しくなる。

10月11日、もみ殻で土寄せしている。

11月2日 畔波板で壁をつくる。もみ殻を投入する。

イネ作りの労働時間

2023年10月18日 から Mat Grimm | 0件のコメント

10月の稲刈りでほぼイネ作りは終了する。乾燥・籾摺りは業者に依頼しているので、数日後に玄米を引き取りにいくだけである。来年の2月までイネつくりは休止期間となる。今年のイネ作りのためにどれだけ、労働したのか集計してみる。基本的には私一人で稲つくりをしているが、田植え、稲刈りだけは手伝いが居て2人でやっている。一人でもできるが、2人いれば効率が良く、早く終わる。作業日誌を見て、イネつくりの作業を次の7種類に分類した。1.圃場の整備、2.育苗、3.田植え、4.水管理、5.草管理、6.稲刈り、7.機械整備である。圃場の整備としては施肥、トラクタ耕耘、畔の拡幅工事、均平化、排水口・入水口の整備、水漏れ対策などを含み、田んぼをイネつくりのために整備する作業である。育苗には苗箱の洗浄から土入れ、種蒔きだけでなく、種の塩水選、温湯消毒、浸種を含み、苗床の準備、苗代でのプール育苗まで苗を作るための作業である。田植えには田んぼの代掻き、田植え、補植まで含む。水管理は田植え後の入水や水位をある範囲内に保つことである。香川県は降水量が少なく、ため池に貯水した水を大事に使う。具体的には週に2回の割合で隔日毎にため池の水門を開き、田んぼに入水する。上流に近い田んぼは早く入水できるが、下流になるほど、水の流れてくる時間は遅くなる。私の場合、比較的近いので水路の水量は豊富で約1時間で必要な量の水を田に入れることができる。田んぼに必要な水位を保つための管理である。機械整備はトラクタの爪交換、洗浄があるが、田植え機、コンバインなどは一年に1,2度の使用なので、使う前や収納するときに点検、試運転、注油、修繕などが必要となる。使用後の清掃も毎回必要である。これらの整備作業である。今年のイネ作りに投入した時間の総合は241時間であった。1日8時間の労働時間とすると約30日分に相当する。月20日くらいの労働が一般的なので、一か月半くらいの労働量ということになる。7種類に分類した作業時間の内訳をみると、圃場の整備がもっとも多く、61時間、次に水管理52.5時間、育苗43.5時間、草管理36時間と続く。水管理は6月17日のユル抜きというため池の放流開始から9月20日頃まで3ケ月間、水位を保つために隔日毎に入水する作業であり、24回の水入れでそれぞれ1.5時間を要するとそれだけで36時間となる。加えて苗代の水管理が加わる。とにかく、イネつくりで香川県の場合には水管理が大変なのである。開水路ではなく、パイプで給水し、いつでも栓をひねれば水を入れることができればもっと管理は簡単になる。草管理はまさしく、畔や農道、枕地の草刈である。1回2時間の草刈りを18回行っている。稲つくりを4か月とすると月当り4回以上となる。自走式草刈り機で大まかに草刈りできるが、細かいところは刈払い機で行う。だから、月2回ほど草刈りが必要ということだろう。畦畔がコンクリートであれば、この量は大幅に削減できる。実感として、イネつくりはそれほど大変という意識はない。田植え後の除草コロガシや草(ヒエ)抜きは暑い屋外での作業であり、キツイ作業であるが、田植えや稲刈りは機械化で1日で終わるので、それほどではない。何歳までできるかは見通せないが、機械化や作業を合理化することであと10年くらいはつづけたいと思う。

米作り労働時間累積

米作り労働時間分類別

 

 

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