グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

水利組合活動

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 帰郷して3年弱になるが、これまで水利組合の組合員として、ため池の堤防の草刈りや水路の浚渫などの共同作業に参加した程度で詳しい活動内容は知らなかったが、役員の改選があり、水利組合の役員として中心的に活動せざるを得なくなった。約90名余りの組合員であるが、6つの集落(自治会)を横断している。主な活動はため池の水の分配とその水を各組合員の水田まで水を運ぶ水路とそれに付随する農道の管理である。
  最近はコメを作る人が減って、水が不足することは少なくなったが、それでも雨不足で上流の水源池の水量が減り、天水も少ないとため池が干上がり、水量を減らさざるを得ない。作物に大きな影響がでる。現代でも深刻な水不足になることがあるという。
  私は主として会計という役であるが、お金の出し入れということで市や県との連絡、諸申請から、草刈りなどのイベントの際の手当て、障害保険、消防との連絡などやることは多い。これまで水利組合の維持費用は水利の恩恵を受ける水田面積に応じた組合員の賦課金を元に活動していると思っていたが、それだけではない。稲作が不振になって農業者が減少してきた今では資金不足と担い手不足でため池堤防の草刈りや水路浚渫など、ようやく維持しているという状況である。
  そこで、平成27年に農水省の「農地維持支払交付金」という制度ができ、申請・認可されると農地を維持するための組織に付加金がもらえることになり、それを使って草刈りや水路の浚渫にある程度の手当てを出すことができるようになり、人が集まるようになった。純粋なボランティアでは限界がある。
 ため池や幹線水路、農道は市や県、国の所有であることから、その管理に交付金を出すということはある意味、当然と言えるが、それでも長い歴史を持つ水利の管理保全をなんとか続けてきた組合にとってはこの交付金はありがたい。役員は5年の任期があり、比較的時間に自由なシニア層が期待されている。これから、どうなっていくか決して楽観はできないが、次世代へと引き継いでいきたいと思う。

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