グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

長芋・ヤマトイモの収穫

2023年12月31日 から Mat Grimm | 0件のコメント

長芋は2年目、ヤマトイモは初めての栽培である。長芋の種芋を5本購入して、4月25日に植え付けた。クレバーパイプという塩ビパイプを使う。昨年はうまくイモがパイプ内で成長してくれたが、その長さが不十分であった。そこで、今年は畝に鶏糞を漉きこんだ。また、地上にツルが伸びてその重量が半端なものでなくなり、支柱が倒れたので、今年は支柱とキュウリネットは同じだが、両端に杭を打ち込み、杭にネットの端を鋼線入テープ紐で通し、あるいは支柱に巻き付けて、杭に固定した。しかし、結局、ネット面に対し直角方向からの力に弱く倒れてしまった。倒れ防止には60°の角度で足を面に対して両側に三角形を形成するつっかい棒が必要の様である。次回の課題である。
5本のクレバーパイプを掘り起こして、芋がパイプの入口に位置しており、成功を予感させたが、いざ取り出してみると、芋は入口で団子のようにつぶれた形状であり、長い棒のようには成長していなかった。まるでパイプ内に障害物があるように止まっている。5本すべてのパイプでそうなっている。パイプに詰めた土が固かったのかもしれない。昨年と同じ畝に植えているので連作障害かもしれない。この圃場は花崗土を入れてあり、土地は痩せているが、粘土質ではない。さらさらとした山土である。パイプに入れる土の量が多かったのかもしれない。
ヤマトイモは別名イチョウ芋というが形状はイチョウの葉のようで決して見栄えは良くない。行きつけの種苗店にあることは知っていたが、長芋の方が食べ応えすると思い、選択していなかった。近所の先輩シニアI.Kさんは作物管理がうまく、花も野菜も上手に作る人でいつも見るたびに感心している。その人からヤマトイモの種芋の余りをたくさんもらった。いろいろ、作ってみたが、結局、このヤマトイモが土に合っているのか、定常的に作る作物として残っているという。空き畝があるので、結局、5月4日にヤマトイモ18株、6月10日に残りの小株20株を植えた。後半の畝はネットも張らず、支柱を立てただけである。だから、蔓が繁茂しにくい環境となった。この圃場は小高い南北の尾根筋の西側斜面にあり、やや日当たりの短い土地で思ったほど乾燥しない。これまで、さつまいも、ジャガイモなどの放任栽培しか行っていない。イチョウ芋の畝の枯草や支柱・ネットを片付け、スコップで掘り起こしていくと、ところどころにヤマトイモの塊りを掘り当てる。思いのほか、しっかりと成長している。夏の間には蔓が茂っているものの、夏草はとても太くて強盛で陽射しや栄養の争奪戦に人工的に選別された野菜類は生き残るのは難しいだろうという気がしていた。ヤマトイモの成長ぶりを見るとやはり、土地に合っているのかもしれないと思う。放任栽培でもそれなりに成長している。

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さつまいもは小さいめがベスト

2023年12月4日 から Mat Grimm | 0件のコメント

今年のさつまいもは大きさが小さめであり、一株からたくさん獲れた。まだ少し、掘り出していないものもあるがほぼ終わりである。さつまいもは10℃以下で傷んでしまうので、冬の保温が大切である。地下に深い室を作れば、保温に最適だが、最低気温が10℃未満となる12月3日にガレージに入れたままである。なにか良い方法を考えたいと思う。昨年は室を作ろうとして50㎝くらいビニルハウス内を掘って、もみ殻といっしょにさつまいもを埋めて保存を試みたが、穴の底に大雨が降ると水が浸透して、さつまいもが全部、腐ってしまった。どこでも掘ればいいものでもない。水が浸透してくるような場所では駄目である。今年は水が浸透しても溜まらないような場所に穴を掘って、保存してみようと思う。
さつまいもはご飯といっしょに炊き込んだり、みそ汁に入れたり、てんぷらにしたりといろいろ楽しめるが、やはり大学イモや焼き芋がおやつとして好きである。特に焼き芋は電子オーブンレンジの調理プログラムにあり、この条件でボタンを押すだけで、失敗しない焼き芋ができる。何度に保っているのかしらないが、45分間で出来上がる。今年は紅はるかとシルクスイート、土佐紅金時を作り、食べ比べているが濃厚に甘いのはやはり、シルクスイートである。紅はるかもシルクスイートとほぼ同等であるが、どちらか選択を迫られればシルクを取る。土佐紅金時は作り易く、甘さは普通である。焼き芋以外の料理に向いている。さつまいもは300gを超えると売れない。始めた頃は大きい方が喜ばれると考えていたが、焼き芋にすると大きいイモはどうしても熱が中心まで達しにくいのでおいしいものができにくい。てんぷらなどは大きいほど食べ応えがあり、厚く切っても油加熱で十分に全体に熱伝達し、おいしくなる。
いもの成長は土に依存するので、結局いろいろな場所に植えてみて、うまくできる場所をみつけるしかないのかと考えている。大きさは丁度良い大きさに成長する期間(定植から掘り出しまで)を見つける。収穫までに5か月(150日)前後かと思う。成長速度は土すなわち場所に依存するので経験的に見つけるか、試し掘りをして判断する。シルクスイートと土佐紅金時は最初のイモ蔓を4月20日に定植し、紅はるかを5月12日に定植した。そして、これらの収穫は10月10頃から始めている。5か月以上畑に置いたのでイモはやや大きめである。これらの購入苗から蔓が伸び、新芽がたくさん出て、株が大きくなった頃、6月27日に1株から1本か2本の蔓苗を取り、6月28日に定植した。シルクスイートは紅はるかや土佐紅金時に比べると株が茂るのに時間がかかるようだ。この2回目の株から収穫したのは11月20日から12月1日である。やはり5か月位の期間を要している。同じ5か月でも2次蔓の方がいもの数は多く、大きさも小さめである。理由は不明であるが1次蔓は痩せた畑に植え、2次蔓は水田跡に植えた。この違いかどうかさつまいもはまだまだ不思議なことが多い。収穫したイモを冬季保存し、春にこの芋から蔓をとり、さらにその成長した株から2次蔓を取り、狙った大きさに数多くイモをつけるように栽培することが目標である。

茎が太いほど、イモが太っている可能性が高い。

紅はるかの芋。15個くらいのいもが付いている。

紅はるかの別の株。ちいさめの芋が多い。

麦の種まき

2023年11月18日 から Mat Grimm | 0件のコメント

小麦はパンを朝食に食べているので作り始めたが23年産の小麦は結局、食べないままとなっている。今年の夏は異常に暑くて、保存に失敗してしまった。保冷庫を入手したのだが、じゃがいもや玉ねぎの保存に使い、小麦までスペースを割けなかった。今年はそれでも新しい品種に挑戦する。ミナミノカオリに代わりニシノカオリを作る。また、前回からライムギを作り始めたが、今年も作る。畝つくりはニシノカオリ用に1.5m幅の畝5本(約200m)、ライムギ用に3本(約90m)を施肥後にトラクタ耕耘して少しだけ高畝にした。施肥は窒素成分で5㎏/反相当の鶏糞を散布した。トラクタの爪を二山盛耕になるように配置して耕耘した。平面耕に近いが溝が深くなり、畝幅はやや狭くなる。通常の6条ではなく、4条播きとするので条間は窮屈でないはずである。種まきはニシノカオリはスキップシーダーで手動で撒いた。スキップシーダーは棒をスタンプし、引き上げると同時にその穴に種が転がり込むように機構化されており、種を送り出す円盤の穴のサイズを選んで1回の種量を調節する。購入量からすると2ー3粒がベストだが、4-6粒になってしまうので1粒±1くらいのサイズを選択した。遊休地だったので草が生い茂り、草刈りはしたものの十分に腐熟していなかったので、トラクタ耕耘しても草と土が半々に混ざった状態となり、種まきゴンベエは使えなさそうに見えた。スキップシーダーで株間10㎝くらいでスタンプしていくが1畝の種まきに2往復するので5本蒔くのに2時間程度を要した。ライムギは「種まきゴンベエ」を使用した。回転するベルトに窪みがあり、そこに種がトラップされて送り出される。ライムギの種は細長いので手持ちのベルトの窪みサイズでは1粒がせいぜいであった。そこで2回、重ねて蒔いた。種まきゴンベエはさすがに歩く速度で撒けるので3倍以上速い。1時間程度で種まきが終了した。11月16日に種まきして17日、18日は雨模様でどんどんと秋も深まっている。もし、発芽が不十分であれば追加種まきも考える。下の写真では畔に草を盛って草焼きしている。

雑草の残渣が多く、スキップシーダーで小麦を種まき

5畝に4条ニシノカオリ種まき

4条4畝ライ麦をゴンベエで種まき

長ネギの土寄せ

2023年11月10日 から Mat Grimm | 0件のコメント

ネギは不思議な野菜である。買ってきたネギの根元を少し残して植えておくと成長していつの間にかネギが取れるようになる。干しネギと言ってどう見ても枯れたネギが苗売り場にあり、買って植えると緑のネギに変身する。ネギを収穫しないでおくとネギ坊主になり、寿命を終えるが、ネギはいつの間にか世代代わりをして細いネギが生えていたりする。このネギを作り始めて4年目になる。徐々にではあるが栽培方法が進歩している。春播きと秋播きができるが、昨秋に種まきした苗と今春に撒いた苗を7月に定植し、2条植え株間10㎝で約40mの畝を作っている。大差はないが秋播きの方がやや苗が大きい。白い部分を長くするために土寄せをするが、土寄せし易いようにネギは畝の上ではなく、畝の底に近い溝底に定植した。土の代わりにもみ殻で株元を覆う。しかし、もみ殻は軽いので強風があると散逸してしまう。そこでやはり、壁を作ってネギを囲い、そこにもみ殻を投入する。成長に応じてもみ殻の深さを増すことでネギの白い部分を目標の25㎝超えを狙う。壁として水田用の波板や畔シートを使う。残る課題はやはり、雑草と虫害である。ネギは自分の影も嫌うくらい日光を好むらしい。だから、雑草で光を遮られると成長できない。できるだけ放任しないで最低限の除草をやっている。虫はネギの葉を食べるが昨年は放置しておいたが、2月頃にはすっかり再生して虫はいなくなっていた。恐らく冬の極寒期に絶滅したのだろう。年末年初のネギ需要期にはまだ虫は生きているので、今年は何か対策を講じなくてはならない。とりあえず、木酢液かストチュウでも散布してみるかな。すでに来年用にネギの種まきもしている。ネギは生命力が強くて作り易く、いつでも需要のある野菜であり、ますます作るのが楽しくなる。

10月11日、もみ殻で土寄せしている。

11月2日 畔波板で壁をつくる。もみ殻を投入する。

イネ作りの労働時間

2023年10月18日 から Mat Grimm | 0件のコメント

10月の稲刈りでほぼイネ作りは終了する。乾燥・籾摺りは業者に依頼しているので、数日後に玄米を引き取りにいくだけである。来年の2月までイネつくりは休止期間となる。今年のイネ作りのためにどれだけ、労働したのか集計してみる。基本的には私一人で稲つくりをしているが、田植え、稲刈りだけは手伝いが居て2人でやっている。一人でもできるが、2人いれば効率が良く、早く終わる。作業日誌を見て、イネつくりの作業を次の7種類に分類した。1.圃場の整備、2.育苗、3.田植え、4.水管理、5.草管理、6.稲刈り、7.機械整備である。圃場の整備としては施肥、トラクタ耕耘、畔の拡幅工事、均平化、排水口・入水口の整備、水漏れ対策などを含み、田んぼをイネつくりのために整備する作業である。育苗には苗箱の洗浄から土入れ、種蒔きだけでなく、種の塩水選、温湯消毒、浸種を含み、苗床の準備、苗代でのプール育苗まで苗を作るための作業である。田植えには田んぼの代掻き、田植え、補植まで含む。水管理は田植え後の入水や水位をある範囲内に保つことである。香川県は降水量が少なく、ため池に貯水した水を大事に使う。具体的には週に2回の割合で隔日毎にため池の水門を開き、田んぼに入水する。上流に近い田んぼは早く入水できるが、下流になるほど、水の流れてくる時間は遅くなる。私の場合、比較的近いので水路の水量は豊富で約1時間で必要な量の水を田に入れることができる。田んぼに必要な水位を保つための管理である。機械整備はトラクタの爪交換、洗浄があるが、田植え機、コンバインなどは一年に1,2度の使用なので、使う前や収納するときに点検、試運転、注油、修繕などが必要となる。使用後の清掃も毎回必要である。これらの整備作業である。今年のイネ作りに投入した時間の総合は241時間であった。1日8時間の労働時間とすると約30日分に相当する。月20日くらいの労働が一般的なので、一か月半くらいの労働量ということになる。7種類に分類した作業時間の内訳をみると、圃場の整備がもっとも多く、61時間、次に水管理52.5時間、育苗43.5時間、草管理36時間と続く。水管理は6月17日のユル抜きというため池の放流開始から9月20日頃まで3ケ月間、水位を保つために隔日毎に入水する作業であり、24回の水入れでそれぞれ1.5時間を要するとそれだけで36時間となる。加えて苗代の水管理が加わる。とにかく、イネつくりで香川県の場合には水管理が大変なのである。開水路ではなく、パイプで給水し、いつでも栓をひねれば水を入れることができればもっと管理は簡単になる。草管理はまさしく、畔や農道、枕地の草刈である。1回2時間の草刈りを18回行っている。稲つくりを4か月とすると月当り4回以上となる。自走式草刈り機で大まかに草刈りできるが、細かいところは刈払い機で行う。だから、月2回ほど草刈りが必要ということだろう。畦畔がコンクリートであれば、この量は大幅に削減できる。実感として、イネつくりはそれほど大変という意識はない。田植え後の除草コロガシや草(ヒエ)抜きは暑い屋外での作業であり、キツイ作業であるが、田植えや稲刈りは機械化で1日で終わるので、それほどではない。何歳までできるかは見通せないが、機械化や作業を合理化することであと10年くらいはつづけたいと思う。

米作り労働時間累積

米作り労働時間分類別

 

 

令和5年のイネ作り:稲刈り

2023年10月11日 から Mat Grimm | 0件のコメント

昨年はうるち米品種として「ヒノヒカリ」と「ニコマル」、モチ米として「みやたまもち」を作ったが、それぞれ5アール、7アール、4アールという面積である。品種毎の量は少なくなり、乾燥工程で特に効率が悪く、乾燥・籾摺りを依頼している業者から苦情が出たので、今年はうるち米は「ニコマル」の単一品種とした。モチ米は1アールくらいとして、乾燥を外注しないで天日乾燥する予定である。小麦を天日乾燥しており、少量であれば、なんとかなる。昔は「むしろ」という藁でできた、通気性があって丈夫な敷物があり、その上に拡げて干したが今はそれを入手できない。浅底の木の箱で代用している。
イネ作りの田んぼは3枚で、2月に緑肥作物として「キカラシ」を種まきしているが、今年は例年と違って、2枚の生育が悪く、1枚のみが良かった。「キカラシ」は菜の花の一種であり、肥料としてだけでなく、田植え後にその腐熟したものが稗などの発芽を抑えるという雑草抑制効果が知られている。そのキカラシの生育が不良だったので田植え後の稗が懸念されたが、その割には手に負えないほどではなかった。コロガシも一度だけでしかも条間のみ実施しただけである。恐らく、抑草には田植え後の深水が一番重要ではないかと思う。水漏れがあると水位が下がり、標高の高い箇所で土が水面から露出すると草が発芽してくる。コロガシで発芽した雑草を土と水で攪拌するので、浮き上がってほとんどが枯れてしまう。私の場合にはコロガシはカゴ車を刈払い機に取り付けてエンジン駆動でかご車が回転するので人力で押す必要はない。しかし、一条毎に歩く必要があり、とても時間がかかる。なんとか、田植え機を改造してコロガシを乗用化できないかと考えている。今年の田植えは苗が25日苗で発芽後、緑化の段階でプール育苗としたので、苗丈が大きくなり、25㎝以上あった。そこで苗を短くカットして、田植え機の捌きを良くしたものの、1-2株植えを狙ったが、むしろほとんどが4-5株植えになってしまった。爪で掻きとるのだが、大苗なので1-2株を掻きとるよりも4-5株の方が安定的である。本来は大苗で尺角植え(坪36株)の粗埴にしたいのであるが、田植え機にそこまでの調整範囲がなく、坪50株で我慢している。手植えはさすがに体力的に自信がない。機械植えに頼らざるを得ないが、ポット植えができ、大苗や粗埴に対応している田植え機は数が少ないのか中古で出回っていない。
今年は例年以上に気温が高く、田んぼの水に藻が発生して濁っており、コメに悪影響しているかもしれない。次の図は気象庁の今年の高松(7-8月)の気温と日照時間のデータで例年をかなり上回っている。通常、7月20日頃から8月4日まで「中干し」という田んぼの水を制限して田を乾かすが、これまで私は一切、行っていない。通常通りに水をたっぷりと入れて田を乾かせるということはしなかった。中干しは分決を停め、成長エネルギーを実の充実に導くためという。そのためか、私の作るイネの丈は伸びて周囲のイネに比べて明らかに高い丈となっている。中干をしないとモミの粒は小さくなるという。確かに、私のコメは粒が小さいので、品種の特性と考えていたが、中干をしないためかもしれない。来年の課題にしたい。田への最後の入水は9月20日で落水は9月26日にして、以後は田を乾かしている。かなり乾燥してきたが、10月8,9日と雨が降り、ぬかるんでコンバインが沈みそうなので、10月10日の稲刈りを10月11日に遅らせた。11日は朝から田んぼの「すま」刈りをして、コンバインの回航ルートのスペースを確保する。3枚の内、最も低い田んぼの山側の畔際はぬかるんでおり、長靴沈み込み許容値6cmを超える可能性がある。最後に残しておき、慎重に低速で稲刈りを行なった。刈り取った籾は例年より、多そうで数量的に期待できる。玄米になるのは2,3日後である。田植え後、数日して見回ると苗が浮いて欠株となっていたり、枯れてしまったりした箇所に補植をしたが、このような補植の苗は稲刈りの時期にはどうなっていたのだろう。丁度、6月17日の田植えから22日後に補植した一角があったので、その後の生育状況を追った。稲刈り前までにはほぼ追いついている。田の端に位置して、日照に恵まれた環境であることも助けていると思う。まだまだイネつくりには不思議が多い。

 

令和5年のスイカ

2023年8月17日 から Mat Grimm | 0件のコメント

 今年もお盆を過ぎ、もっとも暑い時期を超えたように思う。燃えるような暑さの中で身体を動かして喉が渇いたときに冷えたスイカは本当においしい。糖度は高い方が良いが、水代わりに喉を潤すスイカは甘くなくても気にならない。この記憶があるので毎年、スイカを必要以上に作っている。冷蔵庫は2つあるが、夏の間はいつもスイカが冷えている。子供たちにも宅配で送っている。
 今年は欲張って9種類のスイカの種を蒔いて、40株以上を定植した。しかし、温床の温度管理が不適切で品種によっては3月の種まきで発芽温度に達せず、発芽しなかったので、後日、そのポットを利用してそのままトウモロコシなど違う野菜の種蒔きに使ったところ、トウモロコシだけでなく、スイカらしき新芽が出てきた。土を再利用したつもりなので、どの品種のスイカの種につかったかはもはやわからなくなってしまった。だから、外観だけで区別できる品種しか同定できていない。これまでに確認しているものは5品種である。
 今年の経験から、スイカを発芽させるには夜間の最低地温が10℃程度では不十分で20℃を確保しなければいけないということだ。3月の種まきの時期では外気温は夜間にほぼ零度付近まで下がってしまい、電気カーペットを使ってもポットの地温を10℃までしか確保できなかったのである。5月になるとさすがに夜間温度も上がり、発芽環境が整ったということであろう。トウモロコシといっしょにスイカも発芽してきた。
 トウモロコシの定植の際に株を分け、定植は1-2か月遅れで行った株もある。そのため、収穫も遅れ、昨年は7月初めから獲れていたものが7月後半になり、遅いものではこれからという株もある。私は基本的に放任栽培なので、摘心や人工交配などは行わず、定植したらそのまま放任している。だから、1株で1個とれれば良しとしている。放任栽培でも2個取れる株もあるので、栽培畝はぜいたくに使っている。3m幅で大玉は株間を1.5-2mとしている。今年、最大の玉は9.4kgであったが、5-6kgのものが多く、全体に小さい。10kg以上を目指しているが、株の整枝剪定を行わないとエネルギーが分散してしまうのであろう。
 今年の目玉は何と言っても「金色羅王」という品種である。黄色のスイカで糖度が高いという特徴の人気のスイカである。遅れて発芽したため、成長時間が短くて小さいのか、天候が7月、8月前半は極度に暑く、樹が枯れてしまい強制終了となってしまったためか3.2㎏程度しかなかった。しかし、切ってみると見事な黄色からオレンジ色で食べてみるととても美味しい。他の品種にない味であった。スイカも品種が大切なのだと実感した。今年、金色羅王はまだ1個しか確認していない。まだ、収穫はつづくが、来年もまた、がんばろうと思う。

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