グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

2025年イネつくりまとめ

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今年の”にこまる”の収量は15aで31袋(30㎏)+αであり、昨年の29袋を超え、過去最大であった。乾燥・籾摺りを委託している業者の話では、私だけでなく、たいていの顧客(生産者)が例年より多い収穫であったそうである。香川県の中讃から東よりに位置しており、例年に比べて酷暑であったが、台風や水不足などの影響がほとんどなかったのが幸いしたのかもしれない。出穂からの積算温度が高温のため、早く登熟しているとの情報があり、稲刈りは昨年より、3日程度早めた。落水を少なくとも稲刈りの10日前にしなければ、田が乾かず、コンバインが入れないのだが、最後の入水は9月21日、そして落水は9月27日であり、稲刈は10月11日に行った。それでも、隣の土地が高い畔際は水が沁み出してくるためか、ぬかるんでおり、畔に沿ってまず、草を刈り、天日がよく当るようにして、次に溝を掘って周辺から水が集まるようにした。6年目のイネ作りとなり、田の高低がどこの位置で高く、どこが低いかが頭に入ってきて、田の均平の為の情報を更新した。
今年は初めて緑肥として”ヘアリーベッチ”を種まきし、良く育ったので、元肥も追肥もなにも施さなかった。それでも田植え直後から稲の葉が青々としていたので、窒素成分が十分効いていたと思う。稲の稈長も8月には優に1mを越え、倒伏しやすいのではないかと懸念したが、台風の強風にさらされることがなかったので、これで良いかは来年の課題である。一方、ヘアリーベッチの緑肥は分解されやすく、持続性が比較的短いそうで稲作りの後半での肥料切れを心配したが、ネット情報では実肥を施す必要性があるかどうか確認できなかったので、何も与えなかった。”ヘアリーベッチ”の緑肥がどの程度の窒素量になるかは単位面積当たりの生草重量を計って推定するが、それを行わなかったので、はっきりとは言えないが、膝上までびっしり繁茂していたので、10㎏/10a以上の窒素成分が供給された可能性がある。それまでは元肥は10a当り4,5kgを施肥していたので、恐らく例年よりは多かったと推定される。ヘアリーベッチも湿害に弱いらしいので、今年の草勢は偶々かもしれない。水稲の圃場は谷地にあって、周囲より低いために水不足の心配は余りないが、水はけが悪く、小麦や菜の花なども湿害で大きくは育たなかった。
実は従来の田に加え、もう一か所新たにイネつくりを行った。従来は遊休地でその一部に妹が野菜をつくったりしていたのだが、政府の政策で5年に一度以上、水を張るか、水田にして稲を作るかしないとその田は補助金の対象外になるということで、結局、新たに米をつくることにした。”にこまる”の種は品切れであったので、ほぼ同じ時期に獲れる”ひのひかり”の種もみを購入して、苗を育てて、田植えした。この圃場は10aほどであったので15aで40枚の苗箱を作っていたことから27枚の苗箱に種まきして苗を育てれば良いが、30枚の苗を作った。1枚の苗箱には約100gの種籾を撒くので、3㎏の種もみが必要となる。塩水選の歩留まり(7割)を考慮すると、4㎏の種もみが必要だが、3㎏のヒノヒカリと残りはニコマルを充てることにした。そして、苗箱には従来、粒状の水稲用種まき培土を使っていたのだが、その代わりに種まきマットが開発されており、軽さと装着のし易さで使ってみることにした。ちょうど20枚入で販売されていて、培土を計量して、平坦に広げる手間が省けるので、便利である。結局、田植えにしろ、育苗にしろ、できるだけ手間のかからない方法に落ち着いていく。抵抗し難い魅力である。この圃場は長年、遊休地であったが、元肥を4㎏N/10a程度に相当する鶏糞を施肥した。そして、代掻きして田植えをおこなった。除草剤も使わず、田植え直後に7㎝の深水にしてヒエなどの雑草の発芽を抑制した。苗は25日苗であったが、ニコマルに比べると苗丈がやや小さいので、田植え後の最初の水入れではほぼ水没したような状態であったが、さすがに稲は水に強く、1日で数㎝伸びて水を見下ろす草丈になっていた。8月30日頃が出穂なのでその45日前に追肥を与える。ペレット鶏糞を2㎏N/10aを散布した。深水が功を奏したのか雑草は所々にあったが、気になるほどの量ではなかった。水管理は妹夫婦に任せていたが、この圃場も周囲の田よりも低いためか、水はけが悪いというか水持ちの良い田であり、水管理のし易い圃場である。中干しをしていたがそのための雑草の発芽はみられず、藻の発生は抑制されていた。出穂も順調で特に異常は見られない。9月20日頃には入水をせずに田を乾燥にもっていく。10月9日に稲刈りを行った。当初の予想では7俵くらいの出来であったが、いざ収穫してみると12袋(30kg)+αであった。意外に少ないので、もしかしたら、面積が10aないのかもしれない。元肥が4㎏Nではすくなかったかもしれないと考えている。この圃場は来年は米を作らないので、確認するとしたら、次回の米作りの年となる。

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