グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

秋祭りの頃

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例年であれば、9月中旬から10月初めはあちらこちらで秋祭りの鐘や太鼓の音が聞こえてくる季節であるが、今年はコロナ感染防止のため、人がたくさん集合する祭りは中止となり、いつもと違う静かな秋である。それでも私の住む自治体の神社ではいつも通りに秋の祭礼を9月22日に執り行った。

神社の境内には地神(じじん)さんが合祀されており、天神(てんじん)さんの社の隣に並んでいる。私の親の世代に地神さんが祀られていた土地を売ることになり、天神さんの境内に移ってきた。地神さんは天照大御神を含め5つの神が祀られており、断面が5角形の石の塔をシンボルとして鎮座している。この地域の宮司によれば、この地神さんは徳島県に発祥の神社があり、全国的なものではなく、香川県でも限られた地域に分祀されているという。そして、昔から集落の農産物の五穀豊穣を祈ってきた神様である。祭礼の準備は注連縄を張り、洗米、塩、神酒、山の幸としてのきのこ、ナスやリンゴ、海の幸としての魚や昆布などを備える。そして宮司が祝詞をあげ、参会者一同で祈願する。天神は菅原道真を祭ったものであるが、菅原道真が国司として、讃岐に駐在したことで讃岐にはあちこちで見られる。天神も同様に少し場所を社内に移動し、続けて祈願する。そして、これらの祈願の終了後に直会があり、地域の人が神酒をいただきながら、歓談する。境内には集会場が併設されており、皆が集まることができる。

この天神さんは子供の頃から遊び場の一つであり、思い出も多い所であるが、最近、地域の歴史をまとめた本を読むことがあり、この天神さんの境内から、石器時代の石鏃や弥生時代の土器の破片が出土して、小学校に保管されていることを知った。私の生まれ育った土地はそんなに古い時代から人が住んでいた集落であることを認識して地域の長い歴史に思わず、感動した次第である。

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