グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

水稲の育苗2025

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初夏を思わせる強い日差しの中、今日は稲の苗を育てる苗床を作った。庭の一角にすでにある1.8m幅長さ7.5mの苗床の跡に並行してもう一本の短冊を作る。今年は稲の作付け面積を1.5反から2.5反に増やす予定である。今まで休耕田であった圃場(約1反、10アール)に田植えをする。そのための苗床である。休耕田であっても5年間に一度以上は水張りもしくは水稲を作るかしないと耕作地としての補助金対象ではなくなるという政策ができたため、当初は水張をするつもりであったが、米不足、米の高価格化があり、妹夫婦の助力を期待して妹夫婦の消費分も賄うためにも米を作ることにする。品種はうるち米として”にこまる”の種もみを7kg購入していたが、追加でネットで購入しようとするとすでに売り切れており、”ひのひかり”3kgを購入した。ため池の灌漑水の放流が始まる日程から田植え日を決め、逆算して種まき日程、浸種日程、塩水選・温湯消毒日程を決める。今年は5月9日に塩水選・温湯消毒、浸種開始を行った。塩水選は比重1.13(うるち米)、1.08(糯米)の塩水をボーメ計で量りながら、約10L作る。浮く籾を掬い取り、沈んだ籾を種もみとして選定する。”にこまる”、”くれないもち”の歩留まりが78%、”ひのひかり”は70%であった。その後、60℃10分間の温湯消毒を行う。卓上コンロで15Lの寸胴に60℃のお湯を作り、約3㎏の籾を9分間入れて、消毒した後、速やかに水道水に浸け冷却する。そして、発泡スチロールの箱に溜めた12℃前後の冷水に浸種する。バブリングして水流をつくり、毎日水を交換する。今日で6日経過した。鳩胸状態になった籾を確認して、10日後前後に取り出し、冷蔵庫に入れて、播種まで保冷する。5/22に播種する予定である。それまでに、苗床を準備する。一方、苗箱を洗浄し、規定の量の培土を土入れする。80枚の苗箱を洗浄するのに1日かかった。
種まきからもう2週間が経つ。”にこまる”は発芽して、6月3日にプール育苗に移っている。種まきはあらかじめ1L程度の潅水を行い、箱当たり100gを手播きした。箱には購入した培土を2.5kg計量して、箱に移し、CDケースで均一に均す。箱の底には紙を敷いて、根が箱下に貫通するのを防いでいる。種蒔き後にその上から培土で被覆するが、これも1.5kgを計量して散布用の大型スプーンに入れ、フルイを左手で持ち、スプーンから土をフルイを通して被覆する。フルイを通すことで培土が適度に散乱し、比較的薄く広がることで厚みを均一化することができる。うるち米1.5反用に40箱を餅米用に6箱を撒くのに午前と午後の計4時間~4時間半くらいかかった。育苗箱は苗床に平置きし、新聞紙を載せて、乾くのを防ぐ。その上からシルバーポリトウで覆い、土でトンネルを完全に閉じる。2日後に裾を少し開けて、発芽を確認したが、8日後にシルバーポリトウを一旦、半分、開けて新聞紙を取り除き、土を落ち着かせるようにジョロで潅水する。そして、再度被覆したのち、さらに2日後、今度は緑化のため、シルバーポリトウを除去する。シルバーポリトウがないと風が強いと一気に乾燥するので、湿度管理が大変である。曇りの日は比較的、湿度が高く、それほど気を使わないが、晴れて風の強い日はすぐ培土が白く乾燥してしまう。すると苗は縮んで細く葉を巻いてしまう。この水管理が大変だから、そして、苗を大きく育てたいから、今年もプール育苗にした。プール育苗は田に水を引いて苗箱を水に沈めるのだが、二葉期までは水を箱土の表面より下の位置にして、2.5葉期からは土の上まで水に浸けて育苗する。したがって、46枚を並べた時に水位が箱に対して同じ位置にくるように苗床を均一に平坦化して行わなくてはいけない。そのために、代掻きを行う。土を水と混ぜて泥を練っているとレーキなどで簡単に泥水が移動するようになる。この状態で均一な平坦床ができ、苗代ができる。少し、乾いてから苗箱を並べて水を入れる。水は川からサイフォンの原理で水を引くと電気代も無料で経済的である。5月の後半になると一気に暖かくなり、そうかと思うと肌寒い日もある。とにかく、田植えまで目が離せない毎日となる。

 

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