グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

夏草の対策

| 0件のコメント

  農道や庭、田の畦、野菜の畝や枕地あらゆるところに夏草が生い茂る。6,7月は雨が多く、気温も高いので成長も早い。毎年、この草を丈が低いうちに刈りはらおうと頑張るのだが、田植えの前後の作業に注意を取られている間に1m以上に成長して、草刈りの遅れた区画が野原のようになってしまう。この時期は少なくとも3-4週間に一度は草刈りをしておかなくては成長して茎は太く固くなり、刈りはらうための労力もよけいにかかる。野菜の畝に繁茂して野菜と混在するとさらに手間がかかる。ざっと見積もっても8つの圃場の畦(周長の総計890m位)を一通り、草刈りをするのには24回タンクのガソリン充填が必要である。さらに畦だけでなく、圃場内の畝の草を刈ろうとするとさらに13回のタンク充填が必要となる。ざっと満タンクが空になる時間は1.5時間くらいなので92.5時間ほどとなる。1日4.5時間くらいの草刈りとすると20.6日くらいかかる。3週間も連続して草刈りばかりというわけにはいかないので優先度の低い場所の草刈りの間隔が空いて、草丈は高くなるという訳である。
  現在のエンジン刈り払い機より、生産性の高い自走式斜面草刈り機が欲しくなる。近所の農家でも法面の長い畦を自走式草刈り機で楽々と刈り込む様子を遠くから見て、その能力の高さに驚いている。価格は10万円から30万円くらいで細かい仕様の違いはあるのだろうから、私の畔に適用できるか実際に確認したい。
  もうひとつの解決方法は畦のコンクリート化である。究極的な解であり、畦の草刈りから解放される。幹線の水路は現在、すべてコンクリート化されている。だから、メンテナンスは楽である。土砂が溜まるが年一回程度の「井出ざらえ」で掬ってやれば水路の土手が崩れたり、草刈りも必要ない。単純に私の田畑8圃場の周長を簡単に推定すると890mくらいになる。もし、1mあたりのコンクリート工事費を仮に1万円とすると890万円となり、法面の高い部分もあるので 仮に全部、コンクリート化すると 1000万円くらいにはなりそうである。年4回の草刈りの費用を消耗品5000円、燃料代24リットル×4(14400円)、草刈り機償却(4000円)とすると23400円、人件費時給500円とすると年間24×4.5H×4=432H、21万6000円となる。総計約24万円となり、41.7年で元がとれる計算になる。当然、私の代では元がとれず次世代になってしまうが、 コンクリート化によって 年間432Hの時間が生まれるメリットは大きいといえる。
  しかし、コンクリート畦の欠点は生物への影響である。殆んどないともいえるが、コンクリート水路にしてから、シジミを見かけなくなり、やがて蛍がいなくなった。コンクリート水路には水草も虫や貝類、魚類はいなくなった。コンクリート畦にすると生物にどのような影響があるか明らかではないが亀やカエルなど生物にとっては垂直の壁ができるので移動しにくくなり、畦の草がなくなるので虫の生息場所が減ることは確かである。おそらく、生物への影響を最小限にするための工夫が必要であろう。しかし、年金生活者にとって、この投資金額は大きい。回収年数が40年以上というのは私の代ではなく、次の世代への先行投資となる。
  また、農業の施策として大規模化のための土地の集約がある。将来、土地の集約が行われることになると小区画の畦を取っ払って高低差をなくし、広い区画に統合するので小区画のコンクリート畦が無駄になる可能性がある。過去にも集約化の案があったが意見が合わず実現には至らなかったという。さらに最近の再生可能エネルギーの比率の見直しにより、30年までに高い数値目標を掲げており、このためにこれまで太陽電池の設置が許容されなかったが見直される可能性もある。もう少し状況を注視したい。最近、自走式草刈り機を水利組合が所有しており、組合員は燃料を負担すればその草刈り機を無料で借りることができることを知った。そこで当面はこの水利組合の草刈り機を借りて、草刈りの時間を短縮したいと考えている。また、刈り払い機による草刈りも言い換えれば体幹の強化トレーニングであり、フィットネスをやっているのと同じである。適度の草刈りは健康にもプラスしている。
  8月1日に自走式草刈り機を借りて、農道や畦、畝などいろいろ試した。平らな農道を草刈りするのは歩くスピードで幅50㎝を草刈りできるので非常に楽である。畦の草刈りは凹凸のある斜面を進むので草刈りの高さを高位置にしないと刃が土を噛むので痛みが早い。また、水際はやはり、滑り落ちる可能性があり、ぎりぎりまでは刈り取れない。畦の法面の低い方が陸地であれば、斜面を滑り落ちても底で止まり、そのまま進みながら草刈りができる。自走式草刈り機ですべてをやろうとすると燃費も思ったより食うのでやはり適した所は限定される。また、丈の高い草がびっしり生えているところでは刃の回転部に草が絡みついて止まりそうになるし、絡みを時々エンジン停止して、除去しなかればいけない。 刈り払い機と組み合わせて使う方がよいという結論となる。

Follow me!

コメントを残す

必須欄は * がついています


PAGE TOP