今抱えている問題が最大の苦難に感じるが、過ぎてしまえば忘れることが多い。田植えが終わって、本来であれば、補植やコロガシという除草をする時期であるが、新しく水田にした圃場にいろいろ問題があって、エネルギーのほとんどをこの圃場に注ぎ込んでいる。
この圃場はこれまで小麦を作るだけで夏秋は遊ばせていたが、機械式田植えを試す水田として初めて水を溜める。畦からの水漏れ対策として、畦波板を谷側の畦に沿って設置する。圃場の土地の均平度が不明なので、不安はあったが、水を入れてみて高低差の大きさ、高低の位置を認識し、改めて次の冬の土工作業が必須である。
しかし、今一番の問題は水漏れである。この圃場に溜めた水が抜けて低い隣の田に浸みこんでいる。当初は水を入れて、満水にしても1日後には田の土が露出するほどに漏水していたが、畦波板の設置している底周辺に土寄せを丁寧にやり、足で踏み固めるようにしたところ、3日位は水面から土が露出することはなくなった。しかし、それでも4日目には土が露出するし、高温の晴れた日が続くと蒸発するので3日目でも、土が露出するまでになる。
こうなるとびっしりと雑草が発芽してくる。発芽した雑草は水没しても簡単には枯れなくて、生き残るので、田車などを押して、土といっしょにかき回して雑草を浮き上がらせて除草する。雑草は小さいうちに除草しないと成長し、手で引き抜くしか除草できなくなる。だから、今は発芽して成長しようとする子供の雑草を絶滅させようとエンジン付きの田車で水田を縦横に歩き、土の表面を雑草といっしょに削り、除草している。
他の二つの圃場は緑肥としてキカラシ(からし菜)を栽培して春に漉き込んでいる。この枝葉がゆっくりと腐食することで肥料としてだけでなく、その有機酸が雑草の発芽を抑制する効果があるという。確かに、この二つの圃場では田植えしてから、面的な雑草の発生は見られない。当初は水が溜まりにくく、土が露出することもあったが、漏水箇所を見つけ、対処したので深水にできており、その効果もあると思うが、所々に大きなヒエが見られるものの、新しい水田圃場のような雑草の発生は見られない。田車のコロガシもまだやっていない。改めて、「菜の花緑肥」の抑草の有効性を感じる次第である。
初めて水田にする苦労
2022年7月10日 | 0件のコメント