今日は4月14日でもう最低気温が10℃未満になることはないだろうと考えていたが、ハウス内の土の上に置いた温度計では最低気温が2℃になっていた。まだまだ寒くなる日はあることを覚悟しなくてはいけない。しかし、発芽して4枚葉を超えるまでに生育しているスイカやカボチャ、ブロッコリー、トマト、なす、ししとう、ピーマンなどは外観上、元気なようである。7月後半からの酷暑で弱るまでに収穫を終了するように早く植えることは他方、寒さのリスクを許容することでもある。
過去のトマト栽培の反省から、今年は雨よけハウスと防虫ネットで湿害とカメムシの食害を防止する。雨除けは最近のトマトが甘くなっている反面、雨に弱くなっているからである。そして、もう一つの大きな試みは自然栽培の挑戦である。これまで鶏糞を主体とした有機肥料を十分に施肥してきたが、肥料が多いと虫や病気に弱くなるような気がする。また、肥料を与えると土の中の微生物の働きが弱くなることでいわゆる地力がつかず、肥料なしでは野菜が育たなくなる土になってしまう。自然栽培の簡易版という菌ちゃん農法も試したが、特別な畝を作るので、雨除けハウスや防虫ネットと組み合わせが難しいような気がする。そこで、長年、耕作放棄地であった土地を借りて、ここに雨除けハウスを建て、かつ防虫ネットでカメムシの進入を防ぐ構造とした。ここの土は長年、草が生い茂り、冬は枯れて腐葉土となり、歩くとふかふかとして、柔らかい。恐らく土は微生物により、腐食分解し、団粒化して肥えた土になっているのではないかと期待している。しかし、土地の課題は葛の蔓や根が繁茂しており、その宿根を除去しないと野菜の生育が阻害されてしまう点である。間口2m奥行き7m高さ2mの雨よけハウスを設置するに十分なスペースを位置取りし、そこに生えている葛を鍬でイモずる式に引き抜いていく。
トマトは2月28日にミニトマト(アイコ)、大玉(麗華)を電気温床に種まきしたが、大玉トマトは発芽率が低く、追加で3月12日に桃太郎を種まきし、3月25日と30日に鉢上げしていたが、4月11日にそのうちの24株を耕作放棄地跡の雨よけハウスに定植した。定植時にたっぷり水やりを行ったが、乾燥を防ぐために苗の周囲に草マルチで厚く囲っている。防虫ネットを支柱の下半分に張っているので、防風柵にもなるし、万一ハウスの外に霜が降りても内側には降りないであろう。草マルチはビニル黒マルチに比べると防草効果や土の保温効果は低いが、逆に真夏時に熱で焼けるということは少なくなる。今後のトマトの世話はトマト用に支柱を建て、脇芽を欠いて一本建てにし、時々、草マルチを足して、必要なら除草する。施肥はしないことにする。期待通りにトマトがたくさん取れれば、夏の暑い時期に冷蔵庫で冷やしたガスパチオを楽しめることになる。ガスパチオはトマトに玉ねぎやパンくずを入れたジュースでスペイン南部の飲物である。
- 防虫ネットを張った雨除けハウス
- 定植トマト苗と草マルチ1
- 定植トマト苗と草マルチ2