今年はサツマイモを4か所で栽培した。3か所は水田跡で粘土質の重たい土であるが、1か所は畑で真砂土が中心の痩せた砂地である。品種は4種類で土佐紅金時、紅はるか、紫イモ、鳴門金時である。
土佐紅金時と紅はるか、紫イモはつる苗を購入し、植付したが、鳴門金時は食材のイモを植えつけした。紅はるかについては購入つるを水田跡に植え、その成長したつるを取って、別の畑に植えて自家増殖を図った。土佐紅金時は昨年も作っており、水田跡の重たい土でも大きなイモが取れることが判っている。そこで2か所の水田跡の畝につるを植えたが、どちらもごつごつとした大きなイモが取れた。味はあっさりしており、天ぷらに向いている。また、成長も早い。しかし、粘土質の重たい土のせいなのか、形状は凹凸がはげしい。紅はるかははじめてつくったが、安納芋の系統として、焼き芋に向いているらしい。これを水田跡と畑の二か所に植えたが、水田跡の方に植えた紅はるかはひげ根が多く、つるボケになってしまった株がほとんどであった。同じ畝に土佐紅金時を植えていたが、こちらはつるボケしていない。品種によって、つるボケしやすさが異なるのかもしれない。畑の紅はるかは水田跡に4月28日に植えたつるから成長した株から7月6日につるを取り、植えたものであり、こちらのイモの形状を見ると、はっきり違いがある。畑の方ではひげ根が少なく、イモの数もたいてい2つか3つはあり、4つ以上のものもめずらしくないし、その形状は凹凸が少なく、まるまるとした印象である。紫イモは畑につるを植えたが、畑の柔らかい砂地で取れたイモの数はたいてい株あたり、1つで少ないがまるまるとして凹凸がすくなく、全体に表面が滑らかである。
同じ水田跡に土佐紅金時と鳴門金時をつくったが、鳴門金時はやや小ぶりであるが両者を形状から見分けるのはむつかしい。鳴門金時はつる苗がなかったので食用に売られていたイモを購入して、苗をつくろうと水田跡の一角に植えたものだが、つる苗をとらず、いものまま、成長させたものである。イモを植えてもイモが取れるが、植えたイモの半分は腐ってしまった。夏で腐りやすいのかもしれない。収穫したイモを来年まで保存できれば、来年にはつる苗をつくることもできるであろう。
外観の良さは土質に依存するようだが、品種の特性もあるように思う。土佐紅金時を畑に作ってみたい。産直に出すには外観は重要である。肥料を与えれば、数は増えるのではないかと思う。
紅はるかはつるボケしやすいのかもしれないが、水田跡の圃場には肥料を与えているが畑では特に施肥していない。しかし、畑では普通に取れており、肥料が多すぎた可能性がある。
味についてはイモごはんや天ぷらなどには土佐紅金時がおいしいと思う。紅はるかは焼き芋に向いているというが安納芋やシルクスイートほどネットリしていない。紫いもは土佐紅金時、紅はるかとそれほど差はない。鳴門金時は焼き芋にするとネットリとしておいしい。一番、焼き芋に向いていると思う。シルクスイートと甲乙つけがたいが、評判通りのおいしさである。来年は是非、シルクスイートをつくってみたい。つるは増殖したものを使えば、最初の購入苗は少なくてよい。
サツマイモ栽培のまとめ
2021年11月15日 | 0件のコメント