手本とする井原豊氏の「痛快コシヒカリつくり」によれば、手植え大苗、疎植であっても軽度の中干は必要とある。昨年、「ニコマル」栽培時には田が地割れするほどの中干はやったことがない。ニコマルはコシヒカリに比べると根が発達して倒れにくいので中干は必要ない。しかし、コシヒカリは長稈種でありながら、根も小さめなので倒れやすいという。
ため池の水は週に2回、3日と4日ごとに放流されるので、その 時入水し、次回の放流の1日前か2日前に水抜きをして田を乾燥する。 そこで7月26日に初めて水を抜いて、翌日、1日の干しを行った。しかし、1日くらいの干しでは田表は乾かない。土が露出するが乾いていない。そこで次のサイクルで7月30日に2日ほど、水を抜いて乾燥させた。田の表面にはひび割れが観測されたが、白く乾いてはいない。中干と間断潅水の違いがはっきりしないが中干は10日間くらい田を干すが走水と言ってあらかじめ田に設けた溝に必要に応じて水を少量だけ与えるとのことである。間断潅水は3日か4日周期で水を入水し、満水状態から水のない状態まで徐々に減らすことを繰り返すことをいう。中干により、根が水根から乾燥に強い畑根に切り替わり、同時に根が広がって倒れにくくなるという。昨年のニコマル栽培ではため池の放流時に満水にして、次の放流までに水漏れや自然蒸発により、減少して田が少し乾いた状態で次の放流となり、期せずして間断潅水となっていたと思う。 水深の浅い箇所では表面が乾きがちであるがひび割れができるほどではなかった。 中干は株の分けつ数が20本を超える頃に実施するとあり、7月15日ころにはまだ分けつ数がそれほどでなかったので中干はしなかったが、今から考えるとこのころに中干をした方が小さくてがっしりした株になったのではないかと思う。7月末近くの中干では遅く、すでに草丈がすでに大きくなってしまっている。間断潅水を収穫前の落水まで続けるという。
コシヒカリの水管理
2021年8月6日 | 0件のコメント