グリム農園&田舎暮らし

定年退職後の日々の日記です。

2024年7月4日
から Mat Grimm
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2024年のスイカ作り

今年のスイカ・メロン作りはこの長雨を無事に乗り越えられるか今が瀬戸際のような気がする。6月の中旬から梅雨とは言え、乾く間もなく7月の今まで雨で圃場は水浸しである。スイカ畝はそれほど高畝にしていないので根がダメになる可能性がある。スイカの品種は3品種で皮が硬く、味も普通に甘い黒玉スイカ、中玉の「爆弾娘」、そして爽やかな甘さの黄色スイカ「金色羅王」である。黒玉スイカは発芽も容易で比較的作り易い。金色羅王は昨年の実から取った種を発芽させた自根の苗である。黄色スイカでとにかくおいしいので、作付けを増やした。種まきは3月7日に二重トンネルに蒔いた。発芽率は低かったが、金色羅王12株、羅王1株、黒玉2株、爆弾娘3株が生育した。そして、5月17日に定植した。畝つくりは1.8m幅の黒マルチに合わせて、広く作り、耕耘後に株間1.5mで苗の位置を決め、苗の周りに株当り5㎏の発酵鶏糞を苗を取り囲むように土の上に置く。そして、黒マルチで被覆する。昨年はこの方法でたくさんのスイカが獲れたので、今年もこの方法を適用してみる。定植後に芯止めや人口交配、整枝などをすべきだが、特に何もせず、放任した。さすがに長雨でうどんこ病の兆候が見えたので、納豆菌を培養液を10倍に薄めて、スプレーした。本来は予防的に苗が小さい内に葉面散布すべきであったが、対処療法として適用し、その効果を確認する。圃場は2か所で金色羅王は11株をひとつの畝に、もう一か所には爆弾娘3株、羅王1株、黒玉2株の6株を一畝に植えてある。7月3日にすでに着果したものがいくつかが確認できており、その下に麦わらを敷いて環境を整えた。金色羅王は皮がそれほど硬くないので、カラスの食害に会う可能性があるので、黒いテグスの防鳥糸で畝を囲った。今日の時点でゴルフボールより大きいスイカが金色羅王で11ケ、黒玉系で6ケを確認している。スイカの樹勢が衰えなければ、40日~45日で収穫とすると8月中旬に獲れることになる。お盆の頃が楽しみである。

5年目のイネ作り:田植えまで

2024年6月23日 から Mat Grimm | 0件のコメント

手植えのイネ作りから始めて、今ではすっかり、機械式田植えに馴染んでしまい、もう手植えにはもどれない。15アール程のイネ作りであるが、手植えでは二人で二三日かかるが田植え機では2,3時間で終わる。昨年、所有の田植え機では大苗をうまく植えることができなかったので、今年は小ぶりな苗を育てて、田植え機で綺麗に植えることを目標とした。昨年は25日苗であったが、今年は21日苗で田植えを行った。苗の動きに問題はなかったが、しかし、別の問題が出た。苗を箱から剥がして取り出すと根が互いに絡んで1枚の絨毯のようになり、これを田植え機に装填するのだが、このシートが柔らかく斜めに装着するとシートに皺ができるように曲がりができ、苗の送りがスムーズにいかず、結果的にうまく掻きとれないで、欠株ができてしまう。そこで一旦、田植えを停止し、シートの曲がりを修正してから続行するということの繰り返しとなった。育苗で昨年と今年の差はそれほどないと思うが、今年はプール育苗で箱から根が貫通してプールの底土まで達していて、苗箱をプールから取り出すのに大変、力が必要で、場合によっては土といっしょに剥がれて重かったという。その理由として、苗箱の土入れの際に箱の底に専用のプラ用紙を敷かないで、新聞紙を使ったため、根が新聞紙を貫通して、箱の通水孔を通ってしまい、根が横に伸びないで、縦に伸びたためかもしれない。もう一つの理由として今年はプール育苗の際に常時水を入れ、早くから苗が水に浸かっていたため、新聞紙が溶けて、根の伸びを助長したかもしれない。プール育苗の時も土のうえにビニールシートでカバーしておけば、防止できるかもしれない。毎年、同じようにはできない。田植え後の漏水対策についても、新たな漏水モードを発見した。モグラの穴を伝って漏水があると場所の特定が難しい。水門からの漏水対策としては水門を取り囲む土手を作り、その土手で漏水を防いだ。現在の課題はジャンボタニシ対策である。大苗での田植えでは茎が硬くなっていて食害は気にしなかったのだが、20日苗では小さく、株も細いので、一たまりもないだろう。農薬は使いたくないので、タニシのトラップを考えている。ネットで調べると市販品もあるが、高価だし、手作りでは効果が保証されていない。もっとも簡単なペットボトルタイプを使おうと考えている。
イネつくりは実は稲刈り後から、すぐ翌年のイネ作りが始まるのである。緑肥として、菜の花を選択した場合には、種まきは稲刈り後くらいに撒くそうである。私は菜の花の一種である黄からしを2月に撒いて、発芽までは確認できたが、その後にいつになっても成長する気配を感じないまま4月になり、圃場のほんの一部に短い菜の花が咲いて、それ以外のほとんどは雑草のままであることから、緑肥の失敗に気づいた。そこで元肥は鶏糞をトラクタ耕耘の前に散布した。量は窒素成分で反当り3㎏程度である。5月に入り、いよいよ種まきで当初は育苗23日を計画をしていたが、ゆる抜きが2日ほど早かったのとイベントで種まきが昨年よりも1日遅れた。塩水選、温湯消毒、浸種、土入れ、種まき、シルバーポリトンネルでの育苗と昨年とほぼ同じように行った。発芽後にシルバーポリを除去してみると、苗の成長にばらつきが大きかった。どうも水やりが均一でなかったようだ。そこでプール育苗に切り替えて水をたっぷりと入れ、成長を促した。
今後は雑草を監視する。田植えと同時に深水にしており、苗が埋没する場所もある。圃場の均平度は代掻きを何往復もしてトラクタの代掻きだけでは改善できないレベルまで行ったが、いざ水を入れてみると高低差は6-8㎝はありそうである。雑草対策は深水、菜の花緑肥、コロガシであるが、深水が一番重要であると考えている。
昨年は30㎏入り米袋でニコマル28袋取れた。ほぼ反当り10俵であり、十分である。今年はこれまで行ったことのない追肥をやってみようかと思う。出穂の45日前というから、例年では8月末から9月初めが出穂なので、7月15日~20日前後に施肥すれば、穂肥になるという。慣行農法でもまだまだ試したいことがたくさんあり、稲つくりは奥が深い。さらに最近は不耕起栽培にも興味が湧いて、できれば検討してみたいと思う。

 

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2024年6月8日
から Mat Grimm
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「土を育てる」を読んで

米国での環境再生型農業に関する本「土を育てる」(ケイブ・ブラウン著2018年10月米国刊行、日本語版2022年5月)を読み、いろいろ考えさせられた。日本の農業が海外の安い農産物に駆逐され、大半の作物が衰退してきたことを承知しているが、今、米国ではその高い生産性にも拘わらず、この慣行農業が行き詰っていることを知り、大変驚いた。大規模面積の単一品種栽培を、化学肥料、農薬、大型農業機械を用いて行う工業型農業は勝者であると思っていたが、肥料・農薬・機械等のコストが上がり、徐々に収益性が低くな り、次世代に承継がうまくされていないという。そして、長年続けていると土地が痩せて気候変動の影響を受けやすく必ずしも維持可能ではなくなっているという。「土を育てる」のタイトルのように土をうまく育てることで無肥料、無農薬で牧草、野菜や穀物等を栽培し、収穫できるという。具体的にどうやって、栄養豊富な土を育てるのかというと(1)耕さない (2)土を覆う (3)多様な植物(4)生きた根を持つ(5)動物を組み込むことで育てるという。詳しくは本に譲るが、これまで土の役割についてそれほど考えたことはなかった。ふかふかの有機物たっぷりの土が植物にとってよいとは思っていたが、土の中の真菌、バクテリアが重要とのことである。植物は空気中の二酸化炭素から光合成により、単糖類を作り、これを根から沁みだすことで微生物を引き寄せ、必要な窒素やミネラルを得るという。微生物はその糖類を受け取り、その代わりとして窒素やミネラルを提供するという。だから、耕すとこの関係を断ち切ることになる。また、化学肥料は植物と微生物との共生関係を不要とするため、肥料切れのときに微生物からの提供がなく、元気がなくなるという。しかし、耕さないといつの間にか雑草が生い茂り、野菜や穀物は雑草に光や養分を奪われて健康に生育できないと思うが、多様なカバークロップと呼ばれるさまざまな植物をタイミングよく生育させることで土の中に炭素や窒素を循環させ、雑草を抑えることができるという。しかし、完全に除草剤を使っていないわけではない。必要に応じてまだ使っているという。動物の導入は動物のし尿の利用と動物の商品化、牧草の飼料化など相互利益的となる。菌ちゃん先生(吉田俊道氏)の糸状菌による無肥料栽培や最近、よく耳にする不耕起栽培などは部分的には同じ方法かもしれないと思う。しかし、ゲイブ・ブラウンは2400haという途方もない広い農地を持ち、息子を含めて3-4人の家族で切り盛りし、インターン学生を受け入れているものの少数での経営という。彼の考えた方はとても合理的でその判断基準をそれが維持可能なものに寄与するかどうかに置いている。日本の場合、湿潤で雑草の繁殖力が物凄いと思うが、果たしてこのような環境で、不耕起で収穫できるのかと考えてしまう。土壌の微生物については不勉強でほとんどしらないが、この部分は学問としてもまだ新しく、まだまだ、微生物利用は主流ではない。特に大規模な営業用野菜・穀類栽培では不耕起栽培は耳にしていない。実は耕作放棄地の増加が地域で課題となっているが、この問題に対して、不耕起で種を蒔くだけで雑草を抑えて作物が獲れるのであれば、大変夢のある話である。雑草の抑制をどのようにするか、大変興味のある課題である。引き続き、追及したいと考えている。

 

 

夏野菜の発芽状況(二重トンネル)

2024年4月13日 から Mat Grimm | 0件のコメント

今日、4月13日の最高気温は24℃、朝方の最低気温は12℃であった。昨日から天候は晴れて5月並みに暖かくなってきた。そこで、3月7日に露地の二重トンネル内に夏野菜の種まきをしてあったが、二重トンネルを一時的に除去して、いよいよ発芽状況を調査することにした。二重トンネルの外から覗いて見ても、雑草が茂っており、ズッキーニやカボチャなどのウリ類を除いて、発芽しているのかどうか、よくわからない。もし、必要数に届かないようであれば、ポットに種まきして追加育苗するつもりである。結果的に表のような結果であった。発芽率が低い理由として考えられることは昨年よりも桜開花が2週間も遅かったように①気温が低かった②雑草が生えて地温が上がらなかった等が考えられる。特に苗床を作る際に直前に耕耘をしなかったために雑草の発芽が早く、地温が上がらなかったと考えられる。また、極端に発芽率が低い種は古種や自家採取の種に多い傾向がみられる。保存方法が適切でなかったことが考えられる。苗が不足するししとう、ゴーヤ、ナス等は追加でポット種まきをするつもりである。気温がさらに上がってくれば、二重トンネル内を除草したので、遅れて発芽してくるものもあるかもしれない。

2024年4月12日
から Mat Grimm
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センダンの伐採その2

県道に枝を伸ばしたセンダンの大木の伐採を某森林組合に依頼してあったが、いよいよ伐採となり、立ち会った。どうやって伐採するのか興味があったが、やはりバケット車の威力をまざまざと見せつけられた。センダンの木は道路から2m程度は隔たっていたが、道路から遠い方に伸びた枝も道路にバケット車を固定したまま、するするとほぼ真横に近い角度で人が乗るバケットが移動し、チェンソーで枝を切り落としていく。もちろん、道路側に伸びた枝はやや長めではあった(1.5mくらい)が、切り落とした直後に待ち構えた人がすばやく、片側通行で車が通る前にその落ちた枝を通行路線から素早く引き出している。片側通行の交通整理を三人が担当し、伐採はバケット車に一人乗り込んで、チェンソーで切り落とす人と下でそれを運ぶ人、積み上げる人の三人の伐採グループがいる。朝8時頃に現地に集合し、切り取った枝をどこに積み上げておくかを打合せして、まず県道沿いではなく、駐車場側にバケット車を固定して東側から伐採を開始した。その方が交通量が多い時間帯の道路使用を避けることができる。その後、9時頃には県道を片側通行にして、道路にバケット車を固定して、枝を外側から刈りこんでいく。1m程度の長さで切って枝を切り詰めていく。約1時間くらいでメインのセンダンの木の片側をほぼ短く刈りこんだ。そして、10時頃に小休止を取った頃、私は現場を離れて別の所にいたが、ランチ後に13:30頃に戻るとセンダンの木は短く根元で切られていた。そして、14:30には片付けを始め、周りを簡単に清掃して撤収している。太い幹は取扱いに困るだろうと持って帰ってくれた。見積もりでは伐採した木はそのまま畑に残すという条件であった。やはり、プロの伐採は無駄な動きがなく、効率的に伐採を進めていく。見事であった。

 

花の育苗

2024年4月5日 から Mat Grimm | 0件のコメント

明日からもう4月である。30,31日と暖かい晴れの日が続いて、すっかり春気分である。今年は例年より桜の開花が遅く、標本木のある栗林公園の桜もやっと開花宣言をしたばかりである。花の種を蒔いて発芽してある程度大きくなると鉢上げする。例年、パンジー、ビオラ、アスターを蒔いているが、どうした訳かパンジー、ビオラがほとんど発芽しなかった。アスター、ネモフィラ、アリッサム、フェリシアがそれなりに発芽して鉢上げの時期を過ぎて花やつぼみを出したので、慌てて、定植したり、鉢上げしたりしている。外気温が低いとどうしても外で花の世話をするのがおっくうでしかも花にとってもまだ寒いだろうと遠慮する。でも、さすがに最低気温が10℃を超えるようになると花壇のいろいろな花がいっせいに開花しだす。花壇の手入れをしながら、空きスペースに育てた花の苗を植える。ネモフィラは寒い時期に定植したものは花はまだだが、枝葉がこんもりと茂り、力強さを感じる。ハウスの種まき用土のままで育った苗はもう花を咲かせているが、枝葉が貧弱である。ネモフィラは青い花で目立つが、同じような色だが、小ぶりな野草の「いぬのふぐり」も近くで競って咲いていると薄い青色で清いイメージを持つ。フェリシアは今年初めて種を蒔いたが、定植しないうちにつぼみをつけ、可愛らしい青とピンクの花を咲かす。実はここ2,3年挑戦したが、発芽まで至らなかった「トルコギキョウ」が今年、初めて発芽した。とにかく、発芽までに2か月以上を要するのでどうしても乾燥させてしまい、発芽しなくなってしまった。そこで今年は東の窓際に水を張ったトレイにコルクの栓のような専用の保水性のある塊りを数十個を置き、その上に種を2,3粒ずつ載せてリビングの窓際に置く。だから冬でも15℃前後はある。とにかく、水がなくならないように補給する。すると発芽してきた。今は鉢上げして育苗中であるが、背丈は低い。この成長が楽しみである。
以下の写真は4月初めに撮った庭の花壇の写真である。この数日ですっかり、華やかになった。気温も肌寒い日はあっても冬とは違う。デージーやポリアンなど購入して植えた花もあるが、基本は種から育てる。

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2024年3月20日
から Mat Grimm
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夏野菜の種まき

3月に入ると例年、夏野菜の種まきを行うが、今年はグリーンハウスでの温床種まきを止めた。露地の二重トンネルによる冷床の種まきだけである。スイカなどは夜間の地温が低いと発芽しない。感覚的に15℃以上になってないと発芽しない。昨年は電気カーペットを使い、夜の地温を確保しようとしたが不十分であった。朝方には気温が零度近くなるため、結果的に簡易な方法では保温が不十分となってしまった。一方、露地の二重トンネルでは昼間の太陽光で地温は30℃を超える。夜間はどこまで下がるか不明だが、恐らく外気温の最低温度が10℃前後となれば20℃くらいは確保できているのではないかと思う。最低気温が発芽に必要な温度に達するまで発芽が少し遅れても、発芽さえしてくれればよい。どうなるかは結果を待つだけである。
二重トンネル用の畝は1月30日に鶏糞ともみ殻堆肥を適当に散布してトラクタ耕耘してあったが、その後、雨が頻繁に降ったので再度、耕耘する機会はなく、そのまま3月7日に種を蒔いた。約9mの畝に対して横溝を10㎝間隔で90本程度を設け、その横溝に10㎝間隔で約5粒ほどの種を蒔く。内側のトンネルの支柱は60㎝の幅として、外側のトンネルは80㎝の幅とする。
スイカ4種24行、トマト3種9行、メロン12行、ズキニ2行、キュウリ4行、ナス3種6行、ゴーヤ3行、冬瓜2行、ピーマン3行、ししとう3行、カボチャ2種4行で計72行である。自家採取の種もあり、かなり多めに種を蒔いている。種まき後に覆土し、目印も兼ねてもみ殻で行の位置が判るようにして板に体重を掛けて鎮圧し、潅水した。そして、透明ポリでトンネル化した。今日は3月20日であるが、寒気が来ており、平年より寒いがまだ発芽は見られない。

キカラシ(緑肥)の種まき

2024年3月14日 から Mat Grimm | 0件のコメント

無農薬の稲作を今年も計画しているが、そのための今年第一の作業が緑肥として菜の花の一種であるキカラシの種まきである。茎葉を大きく育てて、花が全開の頃に土にすきこむ。菜の花緑肥は田植え後の水田で不思議と雑草が抑制されるのである。キラカシの腐熟した茎や繊維が徐々に、肥料としてだけでなく、雑草を抑制する成分を含んでいて溶け出すらしい。昨年はキカラシの種を蒔いたにも拘わらず、ほとんど発芽せず、緑肥としての役目はほとんど果たしていない。その原因を推定しているが、(1)稲刈り後のトラクタ耕耘1回で切り株が細かく砕土されていない。(2)種まき後に覆土をしていない。(3)雨がタイミングよく降っていない。この3つが考えられる。そこで、今年は種まき前のトラクタ耕耘を2回行い、PTO4の高回転で砕土した。そして、種まき後に覆土をすべく、「がんじき」で土の表面を軽く叩くと少し、砕土と同時に表面の種が土に隠れるので、覆土したことになる。あまり力も要らず、畝を1本づつ、順に行った。それでも4本か5本の畝で半日仕事となった。3枚の田、16aの「覆土」作業に3日を要した。そして、比較のために3枚目の田はその半分以上を覆土しないで種を散布したままにした。違いをみるためである。種まきは2月20日に行い、4.5㎏の種をいつもの蓋に穴を開けたプラスチックボトルで振りまいた。この方法は畝毎に撒く種の量を測定して容器に入れるのである程度、均一に蒔けるのだが、どうしても容器の振り方で出る量が変わってしまい、種の密度は均一ではない。緑肥用の肥料として、10aあたり鶏糞300kg をあらかじめ散布している。トラクタ耕耘は内盛耕から少し、中央部の土を外側に盛る二山盛耕のツメ配置にしており、ある程度の高さの畝ができている。水はけの悪い田なので、どうしても畝つくりは必須である。
3月14日の発芽状態を見ると昨年に比べるとどの畝もうまく発芽している。まだ、芽が小さくて3枚の田の発芽率のばらつきは目視できないがいずれはっきりと表れると思う。感覚的だが、「がんじき」による覆土の効果についても覆土無しと大きな発芽率の差はなさそうである。

キカラシの種と散布用容器

「がんじき」で土表面を叩いて覆土2月20日

3月14日の発芽状況

3月14日発芽状況の拡大写真

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センダンの伐採

2024年2月24日 から Mat Grimm | 0件のコメント

この一、二週間、雑木の伐採を巡っていろいろと頭を絞っている。放置していた私有地に生えた雑木が大木化してその枝を県道のうえに伸ばしており、除去しないと台風など強風で通行する車や人に落下して大きな事故につながる。実はこの土地の地主であることを認識していなかったので、この大木が道路上に枝を伸ばしていても、他人事のように見ていたが、ひょんなことから相続した土地であることを知った。20年くらい前に畑を分断するように新しい県道ができたが、その時に分断された土地の片方であったのである。私が子供のときの記憶にある小高い丘のような畑はその基盤整備で風景がすっかり変わってしまい、地理的感覚が全く働かなかった。相続してから10年くらい経つが、全く手を付けていなかったので、完全に原野化してシュロやセンダン、名前も知らない雑木が生えて成長し、密生している。
まずは周囲の低木を除去することから始めた。恐らくモチノキではないかと思うが小さな赤い実をつけた常緑樹がセンダンの大木の周囲を埋めている。この木の枝が光を求めて近くの木の枝を縫うように伸びており、単に太い幹を切断して引き抜こうとしても枝が絡んで取り出せない。絡む枝を切り離しながら、最後に主幹を切断する。これらを畑の脇に積み上げていたら、トラック1台では済まない容積となった。乾燥後に焼却するつもりだが、次の冬になりそうである。晴れた日は毎日、2-3時間を費やして生木の伐採とその整理をやって、1週間でほぼ終わった。次に目立つのがシュロの木で7,8本伸びている。シュロも勝手に生えるらしい。シュロはほぼ真っすぐ上に延びるので道路の通行には支障ないが、倒れるとやっかいなので除去しておくことにした。義理の弟に手伝ってもらい、ロープをシュロの高い位置に縛りつけ、一人が幹を切断し、一人が倒したい方向に引っ張り、道路上に倒れないように誘導する。シュロの幹は繊維状の網で覆われているので、そのままではノコギリの刃に絡んでうまく曳けない。鉈で網を除去し、つるつるの幹を露出させてから、ノコギリで切断する。ほぼ、自力でできる限りの伐採はおこなったが、道路側に枝を伸ばしている3本のセンダンの木と1本のシュロの木はプロに任せることにした。道路に近くて倒しても道路に転がってしまいそうであり、県道なのでひっきりなしにトラックや乗用車が猛スピードで通り過ぎている。
当初は大木の邪魔な枝を掃う事だけを考えていたが、最も太いセンダンの木の幹回りは両手でも届かないくらい太く、枝を掃っても木の成長は止められそうもない。いつの間にかまた、枝が伸びてその伐採に悩むことになることが明らかである。また、通行制限しないと問題の木の伐採は無理と判断した。
知り合いに相談して、通航制限の手続きを伺った。県の土木事務所に行き、通航制限の申請書とその説明を聞いた。手続きは申請書に通行制限する路線と期間、片側通行か通行止めか、責任者と連絡先を記入し、保安図(標識、工事予告看板、交通整理の配置図等)と道路使用許可証のコピーをつけて申請するという。道路使用許可証は警察署で申請してもらう。警察署にも行き、手続きを聞いたが道路の使用配置図が必要で看板や交通整理の人やコーンの配置を示したものである。そして、1件当り¥2300の県証紙を貼って申請する。これらを自らやれないことはないが、ここにエネルギーを集中するのは自分の本意ではない。
知人にプロの伐採業者を相談すると某森林組合を紹介された。早速、訪問して見積もってもらうことにした。するとやはり、高所作業車を道路に止めて、枝を切り詰めてから伐採をするらしい。高さ15mまで作業台が伸びるらしい。
色々調べて到達した結論は業者に丸投げということになったが、現地を何度も歩き、低木を伐採して徐々に空間ができて見通しが良くなると大木の伐採が自分の力では及ばない作業であることを確信できた。当初のもやもやは解消されて今は整理されている。何事も向き合ってできることを進めていくとやがてはっきりと道が見えてくるものだなあと思っている。それとも、単に年を取って、リスクをとらなくなっただけかもしれないが。

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一月の農作業

2024年2月1日 から Mat Grimm | 0件のコメント

一月もあと数日で終わる。休息の月というか、寒くてどうしても屋外作業が減ってしまう。ところが、実はこの時期は土木作業にはもっとも適しているのである。力仕事をすると暖かくなり、寒さが気にならない。駅伝やマラソンが冬に行われるのは同様の理由と考えられる。力仕事として、水路の泥上げ、農道の拡幅、田の均平化などの作業があるが、まだ手がついていない。28日にはジャガイモの植え付けを行った。48mの畝長に株間40㎝で植え付け、120ケの計算値であるが実際には115ケを植え付けた。メークイン37ケ、男爵40ケ、きたあかり20ケ、メークイン(自家イモ)18ケである。ジャガイモは井原豊氏のやり方を踏襲しており、即効性のある化成肥料(過リン酸石灰、塩化カリウム、硫安)を使い、黒マルチで保温と雨除けをする。イモは50g程度に切りそろえている。購入したイモは5kgで50gとすると100ケ取れる。重量を計りながら、切ると無駄なく目標個数を切り分けることができる。昨年5月末に収穫して保存中に芽が出て、もはや食べられないジャガイモがあり、このイモも種芋として18ケ植え付けた。生育を比較してみる。
今、作業中で空いた時間があれば1,2時間程度行っているのが玉ねぎの除草である。今年は例年より、暖かいのか、雑草が青々と茂っている。11月に苗を定植してから、初めての除草である。もっと早くすれば、楽なのにと思いながら、除草している。まず、鍬で玉ねぎの株間を縦か横方向に草を土といっしょに削る。7条植え(条間20㎝)で株間は15㎝なので鍬の幅とほぼ同じで、慎重に鍬を条間、あるいは株間に入れる。30mの畝長なので、1回に10mずつ行った。次に手で玉ねぎの株周囲の雑草を除去する。これをしないと玉ねぎは雑草と栄養を競合することになり、大きく成長できない。大事な作業である。手ぐわを使って、周辺の土に鍬をいれて土をほぐす。すると雑草を引き抜きやすくなる。1回に10mの片側くらいしかできない。計算では18時間くらい要する。今年はこの作業後に追肥をする予定である。ニンニクやラッキョウも同様に除草する。
今日、30日にぶどうの剪定を行った。1月中に行わないと樹液が動くのでダメージが大きくなる。確かにかなり強めの剪定をおこなったが、樹液は滴り落ちない。切断面には腐敗防止の樹脂を塗る。ブドウの剪定は今年で実質、3回目くらいだが、やっとコツがつかめてきた。基本は昨年、新しく伸びた枝を二芽くらい残して切り詰めるが、全体を見て、将来の樹形を想定して、それから外れる枝、混んでいる枝や違った方向を向いた枝を切り落とす。

ジャガイモの植え付け

玉ねぎ畝の除草

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