イネの水田の元肥として反当たり4㎏の窒素が必要と言われている。緑肥を元肥として漉き込むので緑肥の重量を測定する。単位面積当たりの緑肥重量を実際に草刈り機で刈り払い、その重量を測定した。緑肥としてからし菜の種を播いたが場所によって成育にばらつきがあるので、4カ所を測定した。その一平方メートル当たりの重量は194g、343g、507g、223gであった。平均すれば316gである。赤木氏によれば1.7㎏くらいないと抑草効果は期待できないらしい。また、足りない部分は鶏糞を振るということである。生草の窒素成分は重量比0.1%以下であり、ほとんど寄与しない。いずれにしても現在の田んぼは腐熟が少なく、土地が痩せているということだ。元肥として、窒素分反当たり4㎏をどうやって確保するか。醗酵鶏糞では窒素成分2.3%のものを使っているので、窒素成分4㎏は反当たり醗酵鶏糞173㎏となる。米ぬかを使用する場合もほぼ同じ窒素成分(2~2.6%)なので同量となる。米ぬかは雑草抑制効果を期待できる。「小さい田んぼでイネ作り」の著者である笹村氏によれば元肥として米ぬか(ソバ粕)を反当たり100㎏~200㎏を使用している。窒素成分は、ほぼ4㎏と一致する。
有機稲作りをやっている友人に肥料を尋ねたところ、反当たり、米ぬかを150㎏(10袋)を秋に、次に春の粗起こしに(田植えの1ケ月以上前)、そして田植え直後の苗の活着時の3回にわたり、施肥している。米ぬかの他には秋に落葉を入れているということである。3回目の米ぬかは抑草効果を目的としている。友人の3回米ぬか施肥の窒素分は4㎏相当は元肥として十分に入っている。秋や田植え時の米ぬかは苗の初期成長にはあまり寄与しないと考えられる。私の場合、緑肥の分解エネルギー分を加えて窒素成分5㎏を施肥する。鶏糞は緑肥の漉き込みと一緒に振って土と混ぜる。
緑肥と元肥
2020年5月15日 | 0件のコメント